カルチャー

「キシリクリスタル」を愛するファンたちが新製品“ファン味” を開発!? 年内商品化を目指し、試食会などのファンイベントを開催

イベントに参加したファン味開発部のメンバー
イベントに参加したファン味開発部のメンバー

 2001年に誕生したノンシュガーキャンディーのロングセラーブランド「キシリクリスタル」。長年、同商品を製造・販売する春日井製菓(名古屋市)は、2018年にモンデリーズ・ジャパン(東京)から「キシリクリスタル」ブランドの製造・販売権を取得し、現在はKasugaiブランドとして販売している。

 昨年同社は、キシリクリスタル商品のてこ入れを目的に、キシリクリスタルを愛するファンと社員たちで「ファン味開発部」を発足させた。そこで昨年から新商品(ファン味)の開発を行なってきた「ファン味開発部」は、3月3日に東京都内で、新商品発表および試食会のファンイベントを開催した。

登壇した同社マーケティング部長渡辺太一郎さん
登壇した同社マーケティング部長渡辺太一郎さん

 登壇した同社マーケティング部長渡辺太一郎さんは、「ファン味開発プロジェクト」発足の背景として、「かつて10年連続で売り上げNo1を誇っていたキシリクリスタル製品が、近年はキャンディー市場で他社に押され少し低迷していた」と解説。

司会を担当した最高ファン販促責任者の木村彩乃さん
司会を担当した最高ファン販促責任者の木村彩乃さん

 「ファン味開発部」は昨年、プロジェクト第1弾として3人の最高ファン責任者(CFO)の公募を行なった。その結果、スイーツの開発やプロデュースなどを行なっているバリスタの丹下勇太朗さん(最高ファン味責任者)、プロボクサーの藤原茜さん (最高ファンパッケージ責任者)、アナウンサーの木村彩乃さん(最高ファン販促責任者)が最高ファン責任者(CFO)に決定し、このほか18人の開発サポーターとともにファン味の開発を行ってきたという。

完成したファン味「恋」(左)と「元気』
完成したファン味「恋」(左)と「元気」
ファン味のプレゼンをする最高ファン味責任者の丹下勇太朗さん
ファン味のプレゼンをする最高ファン味責任者の丹下勇太朗さん

 早速、開発した1つ目の試食品が配られると、最高ファン味責任者である丹下勇太朗さんが味開発のプレゼンを行なった。開発したファン味は2種類で、「恋」と「元気」をコンセプトに企画したという。

 1つ目のファン味の「恋」は、ベリー系の酸味やローズ系の香りで恋の複雑味を演出するとともに、赤色のカクテル「ネグローニ」の味や色をヒントにしたという。試食をした参加者からは「おいしかったです、香りも良く、何か懐かしい感じもして不思議な感覚のあめだと思いました」と感想が語られた。

ファン味の感想を述べる参加者
ファン味の感想を述べる参加者
ファン味開発の様子
ファン味開発の様子

 2種目の「元気」は、南国系の果実をメインに味を構築し、さらにさんしょうなどのスパイスでピリッとした刺激を加え、気分転換を促すことを狙った。ファン味「元気」を試食した参加者からは、「仕事で行き詰まっている時に食べると気分が切り替えることができそうだと思いました」「さんしょうがおもしろいです。リフレッシュができそうです」などの感想が寄せられた。これを受けた丹下さんは「試作でさんしょうを試したところ、酸味と甘みに合うことが分かり使用しました」と開発経緯を明かした。さらに試食を終えた参加者からは、味の構築に関してさまざま意見が飛び交った。ファン味の今後は、発売に向けてさらに味の調整を行なった上で、今年中の発売を目指すという。

パッケージについてプレゼンする最高ファンパッケージ責任者の藤原茜さん
パッケージについてプレゼンする最高ファンパッケージ責任者の藤原茜さん

 続いて登壇した最高ファンパッケージ責任者の藤原茜さんからは、商品パッケージに関するコンセプトなどが発表された。10〜20歳代をメインターゲットにデザインされた商品パッケージは、ファンミーティングでも意見が二分したことなどが明かされた。

登壇した春日井大介取締役社長
登壇した春日井大介取締役社長

 また最後に登壇した、春日井大介取締役社長は「実は今回、試食しないまま開発にgoサインを出しました。これも丹下さんをはじめとする “ファン味”開発部が想像を超えるものを開発すると信用していたからです」とあいさつを述べ、ファンイベントを締めくくった。