夏目漱石の代表作「こころ」が描く人間の本質を、身体表現と道具の見立てでどのように表現するのだろうか。ダンスカンパニーCAT-A-TACが11月3日(日・祝)~11月4日(月・祝)に東京・神楽坂セッションハウスで、公演『こころ』を開催する。
高校の国語の授業で出会った人もいるであろう、夏目漱石の「こころ」。時代の変わり目、明治末期。「私」が鎌倉で出会った「先生」は、謎めいた人物だった。彼に強く引かれ、交流を深めていく「私」。しかし「先生」は常にどこか孤独の影を背負い、過去に何か大きな秘密を抱えているようだった。やがて「先生」が「私」に打ち明ける、友との複雑な過去と、誰にも言えなかった秘密や裏切りと罪の意識――。
大人も子どもも楽しめる作品を生み出してきたCAT-A-TACが、初の文学作品に挑む。人間の内面に潜む愛、友情、罪、孤独といった普遍的なテーマを、コンテンポラリーダンスと見立ての表現を駆使して、ほぼ無声劇で展開。複雑なセット設営を用いず、日常の道具をシーンごとにさまざまに見立てて表現する。また、この舞台のために特別に収録されたクラシック音楽が、登場人物たちの心情や物語の展開に合わせて繊細に変化し、物語の情感や緊張感を一層引き立てていく。 上演時間は、3日(日・祝)が14時・18時、4日(月・祝)が13時・17時(開場は開園の30分前)。チケット料金は、一般3500円、U-25(25歳以下、当日、生年月日の確認できる身分証明書を提示)2500円(自由席・税込み)。未就学児の入場は不可。カンフェティでチケットを販売している。