カルチャー

香川の“黄色い電車”がトレインウォーターに “第二の人生”を走ることでんから「ことでん水」が新登場

 香川県のローカル鉄道、「ことでん」こと高松琴平電気鉄道には、京急・京王・名古屋市営地下鉄など、大手私鉄から譲渡された多彩な車両が集まっている。都市部で役目を終えた電車たちが、香川の地で“第二の人生”を走り続ける姿から、鉄道ファンからは「動く博物館」と呼ばれてきた。一方で、地元に暮らす人々にはその魅力が日常に溶け込み、あまり意識されないこともあるという。そこで、鉄道ファンはもちろん、地元の人にも自分たちの資産に改めて目を向けてもらおうと、ことでんの人気車両「黄色い電車(1080系)」をモチーフにしたトレインウォーター「ことでん水」(松浦産業・香川県善通寺市) が登場した。8月に香川県内で先行発売され、9月からは松浦産業オンラインショップでの全国販売もスタートした。

 「黄色い電車」として親しまれる「ことでん1080系」(奇数側先頭車「1085」)をモデルに制作。ことでんマスコットキャラクターの「ことちゃん」をデザインしたパッケージには、ロックバンド「くるり」が書き下ろした楽曲「コトコトことでん」(YouTube)につながるQRコードを記載している。「コトコトことでん」は2011年、くるりがことでん100周年を記念して書き下ろした楽曲。その後改編され、瓦町駅(高松市)の発車メロディーとして親しまれている。2020年にはシングルとしてリリースされ、京急とのコラボ曲「赤い電車(ver.追憶の赤い電車)」とともに電車を“音楽”でつなぐ楽曲として話題を呼んだ。

 高松琴平電気鉄道では、「都市部から香川へと渡り、第二の人生として地域のみなさまの足となり走り続けている車両を、この商品をきっかけに知っていただき、香川県、ことでんへお越しいただくきっかけとなれば幸いです」としている。