初春歌舞伎公演・市川團十郎襲名記念プログラム「SANEMORI」の公開舞台稽古が5日、東京都内で行われ、團十郎と宮舘涼太(SnowMan)がコメントを発表した。
「SANEMORI」は、古典歌舞伎の名作『源平布引滝』から、『実盛物語』を主軸にした歌舞伎作品で、源平争乱の折、斎藤実盛(團十郎)が、平家に仕える身でありながら、恩義のある源氏に忠義を尽くそうとする姿を描く。
本作は、團十郎が“伝統の継承”と“新時代の歌舞伎の創造”との融合を目指して2013年から始めた自主公演「ABKAI」の5回目(19)で上演され、話題を呼んだ。今回はこの演目をさらに練り直して再演する。
昨年の11月から12月に、歌舞伎座で13代目市川團十郎白猿の襲名披露を行った團十郎は「新年おめでとうございます。新橋演舞場の初春公演には平成20年より出演しておりますが、本年は團十郎として初めての正月の舞台でもありますので、いつも以上に身の引き締まる思いです」とコメント。
続けて、「團十郎の名跡を継ぐことは、同時に、古典を継承し、発展させていく責務を背負うことでもあると感じております。初代團十郎から続く、古典を守りながら、新たな歌舞伎の創造へ挑戦していく姿勢を、私も13代目としてしっかりと受け継いでいく所存です」と意気込みを伝えた。
また、「歌舞伎を見るのが初めてのお客さまにも、存分に楽しんでいただける作品ができたと信じております。本作を通して『源平布引滝』の魅力を再発見していただけたら幸甚です」と語った。
初演時にも出演した宮舘は今回、木曽義賢と義仲の父子二役を務める。
宮舘は「この度は、『SANEMORI』に参加させていただけることを大変うれしく思います。お話を頂いてから、初日を迎えるに当たり、たくさんの方から、愛のあふれるご指導を頂きました。SnowManとして、毎年新橋演舞場に立たせていただいておりますが、今回は宮舘涼太として舞台に立ち、皆さまに生きざま、幸せ、歌舞伎の魅力、表現できる喜びを感じながら演じていきたいと思います」とコメントした。
舞台は1月6日~27日、都内・新橋演舞場で上演。