1832(天保3)年創業の老舗のサバ専門店「岩清」(静岡県焼津市)は、小泉八雲のレシピを元に開発した新商品「八雲さば」の販売を、このほどスタートした。「八雲さば」には、静岡県立大学発ベンチャーの合同会社「DigSense」 (静岡市)が最新の風味設計AIを駆使して開発した食用調味オイル「AlomaEdge-ACE-」が活用されている。
「AlomaEdge-ACE-」は、静岡県立大学 食品化学研究室で20年以上蓄積された味や匂いの研究データを活用して開発された食用調味オイル。不快風味(オフフレーバー)を抑えつつ好ましい香りを引き立て、また独自のペアリングAIによりさまざまな食材との相性を最適化している。原料の天然素材にこだわり、高級感あるシトラスジンジャーの香りが特徴。大豆ミートをはじめとするさまざまな食材の風味を改善できることから、食品企業各社からも注目されているという。
サバは栄養価が高くうまみに富む一方で、鮮度の落ちやすさや特有の臭みから、苦手な人も多い魚。200年近くにわたり焼津・小川漁港のサバを扱ってきた同社は、サバ食文化の発信に努める中、「AlomaEdge-ACE-」に注目。伝統の技法と持続可能な漁法にこだわりながら、今回、新しい挑戦としてDigSenseの風味設計技術を採用。サバの臭みを抑えながら最大限にサバをおいしくするレシピを開発した。
9月にNHKの朝ドラで小泉八雲と妻セツの物語「ばけばけ」の放送がスタートしたが、小泉八雲は料理にも造詣が深く、サバのレシピも記しているという。その八雲のレシピにインスパイアされた「八雲さば」を、焼津のサバで表現。サバの臭みを抑えつつ、シトラスの爽やかさとスパイスの香りをまとった新商品「八雲さば」が誕生した。
税込み1000円。岩清ホームページからの通販、直営の古民家レストラン、その他直売所で購入できる。