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佐賀県吉野ヶ里町に「車泊(くるまはく)・RVパークsmart」開設  車泊×地域ならではのコンテンツ創造

 利用していないスペースや稼働していない時間帯の駐車場などを、有料での車中泊ルールを整備してシェアリングするサービス「車泊(くるまはく)」。無人・キャッシュレス・非接触で運用できる電源提供型「休憩駐車管理システム(RVパークsmart)」を導入し、素通りされてしまうことが多い地域や過疎地域などに長時間滞在する仕組みを作り、地域活性化や関係人口増を図る事業だ。

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 九州周遊観光活性化コンソーシアム(トラストパーク・福岡市)は、佐賀県吉野ヶ里町「さとやま交流館」の駐車スペースに「RVパークsmart吉野ヶ里町 里山ふれあい広場」を開設し、1月4日から車泊事業を開始した。

 吉野ヶ里町は、佐賀県の東部に位置し、吉野ヶ里歴史公園や日本で最初に茶樹を栽培された霊仙寺跡など、豊かな自然と歴史文化を持つ。JR吉野ヶ里公園駅や長崎自動車道東脊振ICがあり、福岡から車で40分と交通アクセスは良いものの、宿泊施設が少ないことが課題となっている。

 今回の車泊・RVパークsmart吉野ヶ里町 里山ふれあい広場smart導入には、次のような経緯がある。吉野ヶ里町と隣接する福岡県那珂川市は、互いが持つ観光資源や地域特性を生かして観光振興を図るため、2019年7月に連携協定を結んだ。トラストパークは、コロナ禍の2020年8月に吉野ヶ里町の「さとやま交流館」と那珂川市の「中ノ島公園」に車中泊体験をするマイクロツーリズムの実証実験を実施。その結果を受けて施設管理者等と検討を重ねた結果、RVパークsmartを開設する運びとなった。

 「車泊」は、宿泊と比べて安価に泊まることができるため、その分、食や体験により費用をかけることができる。トラストパークは、アンケートも実施して吉野ヶ里町における車泊ニーズを調査。RVユーザーに喜ばれる施設とサービスとの提携や、福岡市・那珂川市・吉野ヶ里町のRV拠点をつなぐ周遊ルートを具体的に描き、官民連携で地域ならではのコンテンツを創造していく。予約サイトに提携施設の特典や周辺の観光スポットなども掲載していく予定だ。

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