新型コロナウイルスが昨年の大型連休後に5類感染症となってから、早いもので1年近く経過した。これによってコロナ禍の混乱が落ち着いたと、事実上宣言されたとみられている。では、それまでいわれていた「新しい生活様式」はどうなったのか?
とりわけ、働き方を大きく変えたのがテレワーク。感染予防のため、自宅でのテレワークを積極導入する企業が多かったものの、現在はどうなっているか──コリアーズ・インターナショナル・ジャパン(東京)はこのほど、「コロナ禍前後のオフィス・職場環境の変化」について意識調査を行った。オフィスワーカーの社会人男女1208人(内集計対象448人・20歳以上)の正社員を対象に、ヒアリングは2月6日~9日の期間に行った。
結論から言うと、調査では、テレワーク(リモートワーク)は一部の層に確実に定着しながらも、企業側はオフィス回帰にかじを切っており、テレワークを全くしないオフィスワーカーが過半を占めている結果となっている。
総じて年齢の高い層ほどフル出社の割合が高く、低い層ほどテレワークをしている割合が多い。地域・世代別で集計したところ、首都圏では40代以下の年代のフル出社の割合は50%以下、一方で関西圏ではすべての年代で50%以上がフル出社となるなど、地域や年代間で差が生じている様子。とりわけ首都圏は、60代の出社率が突出して高いことが目立つ一方、関西圏では、年代間の差はあまりみられず、総じて80%程度の出社率だった。