カルチャー

「真夏のぎょうざ祭り」 場所は書店店頭ですが、何か?

 本屋さんで「真夏のぎょうざ祭り」だ。一番売れた本屋さんには「金のぎょうざトロフィー」が贈られる。どんなぎょうざが並べられるかというと、『ぎょうざが いなくなり さがしています』(玉田美知子著、講談社)という絵本だ。家計調査のギョウザの項目でしのぎを削る3都市の本屋さんも参加するらしい。

 昨年8月末に刊行されたこの絵本に注目が集まったのは、一世帯あたりのギョウザの消費量でしのぎを削る浜松市、宮崎市、宇都宮市の地元紙、静岡新聞、宮崎日日新聞、下野新聞の一面に、この絵本の広告がまったく同じ日に掲載されたのがきっかけだという。すべてご当地の風景に合わせた作者の描きおろしイラストがあしらわれたうえ、タイトルについてご当地の言葉で表現されたオリジナル広告だったからだ。その後、さまざまなメディアで紹介され、絵本ジャンルでは大規模の3万5000部まで売り上げを伸ばしているという。

 絵本は、「ぎょうざがいなくなりさがしています」という街で流れた放送を聞いたとしおくんが、「ひだの数が気に入らなくて旅に出たのかな」「春巻きになる修行をしているのかな」など、あれこれ思いをめぐらすという、コミカルで楽しい物語。

 8月31日(野菜の日)に発売1周年を迎える節目に、この「真夏のぎょうざ祭り」を開催。一年間で最も多く“ぎょうざ”を出荷した本屋さんにトロフィーが贈られるというわけだ。公式サイトで、7月31日に上位10店舗を中間発表、9月10日に金・銀・特別賞店舗が発表される予定。