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できごとの向こう側を知るために ヨーロッパの歴史を読む一冊

 国際ニュースを見ながら、今起きていることの向こう側、現在を作っている歴史的な経過をもっと理解したいと思うことは多いが、この“土台”を作る読書は際限ない。そこでギリシャ、ローマの古代から中世、近代、現代まで、2000年以上におよぶヨーロッパの歴史を大胆に要約した『超約 ヨーロッパの歴史 増補版』(ジョン ハースト著、東京書籍)が発売された。

 ヨーロッパの歴史・構造を「ギリシャ・ローマ文化」「キリスト教」「ゲルマン戦士」という3つの要素に還元し、現在につながる流れが本質的に理解できるように構成されている。またロシア・東欧史の世界的論客、フィリップ・スラベスキ氏が後記を執筆。ロシアのウクライナ侵攻を歴史的に読み解き、ブレグジットなど現代のヨーロッパの状況も補完されている。税込み2200円。

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『超約 ヨーロッパの歴史 増補版』 ■ジョン ハースト/著 フィリップ スラヴェスキ/後記 福井 憲彦/監修 倉嶋 雅人/訳 ■定価2,200円(本体2,000円+税10%)■四六判・336頁