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ポルノグラフィティ新藤晴一、初めて手掛けるミュージカルへの思い「やれる環境があるのにやらないのは失礼だと思った」【インタビュー】

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-新しいことに挑戦する怖さはない?

 それはあまりないかな。集客はもちろん気にはなりますが、それは僕にはどうしようもできないので、お願いしますという気持ちです(笑)。

-小説を上梓したこともそうですが、音楽だけではない世界を次々と広げている印象があったので、その原動力はどこにあるのかなと。

 僕の中では、新しいとか違うことをしているという感覚はあまりないんですよ。脳みその構造のことはよく分からないけれど、小説を書いているときも音楽を作っているときもミュージカルの脚本や歌詞を書いているときも、使っている脳みそは一緒なんじゃないかなという気がするんです。音楽だから、小説だからという区切りがあるわけではなく、僕にとっては同じ畑という感覚があります。

-なるほど、そうすると音楽に対して強いこだわりがあるというよりは、“どんな形であっても創作をしたい”という感覚なのでしょうか。

 ある意味ではそうかもしれません。みんなでワイワイと創作がしたいというのが一番にあるので。そもそも僕がバンドを始めた理由は、ギターが弾きたいからでも、何らかの音楽をやりたいからでもなくて、“みんなでバンドをしたい”という思いだったんですよ。集まってワイワイする中で、自分ができることを探したらギターだったから、ギターを選んだ。みんなで刺激を与え合って物を作ることが好きなんです。

-そうすると、ミュージカルはまさに「ワイワイと創作する」に近い現場だったのでは?

 そうなんです。すごく楽しいです。

-この先もまた、ミュージカルを作りたいと思いますか。

 もちろん、まずはこの作品ですが、そうした土壌があればぜひまたやりたいです。もっともっと僕のスキルが上がり、いい作品を作ることができるようになれば、この作品の意味もより高まると思います。この先、作品を作り続けるためにも、今、この「ヴァグラント」をより素晴らしい作品にしていけたらと思っています。

(取材・文・写真/嶋田真己)

a new musical「ヴァグラント」

 a new musical「ヴァグラント」は、8月19日~31日に都内・明治座、9月15日~18日に大阪・新歌舞伎座で上演。公式サイト