-福尾さんは、2023年にミュージカルにも初挑戦されましたが、ご自身がミュージカルに出演されたことで改めて感じるミュージカルの魅力はありましたか。
お芝居も歌も、どうしたらより多くの方に伝わるのかという伝え方を学ぶことができました。すごく勉強になった経験でした。それまで僕はお客さんとして舞台やミュージカルを見に行くと、どこかステージとの距離感を感じていたのですが、いざ自分がステージに立ってみたら、思っていた以上に一体感を感じました。見に来てくださった皆さんと共にこの作品を作っているのだと強く思ったので、観客として見に行くときの見方も変わりました。一緒にその空間を楽しむことができるというのがやはりミュージカルの最大の魅力だと思います。
-同じ空間にいるからこそ感動が増すというのはありますよね。
それはすごく大きいです。今回のミュージカルでも、それを強く感じていただけると思います。僕も、画面の中や本の中にいたプーさんたちが、実際に目の前で動いている姿を見たときは、予想をはるかに上回る感動がありました。ぜひ多くの方にその感動を体験してもらいたいです。
-今回のミュージカルには、初めてミュージカルを見るという子どもたちもたくさんいらっしゃると思います。子どもたちが楽しめる本作のポイントも教えてください。
100エーカーの森の世界観が味わえるということが、きっと子どもたちにとってワクワクする最大のポイントだと思います。その森の中で、一緒に遊んでいる感覚になってもらいたいです。“プーさんのミュージカルを見に行く”というよりも、“プーさんに会いに行く”“プーさんと遊ぶ”という気持ちで見に来てもらえたら、より楽しめるのではないかなと思っています。生の舞台ならではの没入感がこの作品の最大の魅力だと思うので、ぜひその没入感や生の迫力をたくさん楽しんでいただけたらと思います。
-子どもたちがミュージカルを見る前に何か準備は必要ですか。
何の準備もいりません! 例えば新しくできたショッピングモールに買い物に行ったり、テーマパークに遊びに行ったりするのと同じで、何かを始めるときに準備のことは気にせずにいきますよね? それと同じで、プーさんやプーさんの物語を知らないから楽しめないということは決してないので、何の準備も知識もなくても、とにかく100エーカーの森でプーさんと一緒に遊ぶことができるのがこのミュージカルです。気にせずに見にきてください! ただ、プーさんの物語を映画や絵本で見てくると、楽しみ方は変わるかもしれませんね。この場所はあのシーンで出てきた場所だ! というようにリンクして楽しめる要素もたくさんあると思います。
(取材・文・写真/嶋田真己)
新作ミュージカル「ディズニー くまのプーさん」は、4月27日~5月6日に都内・日本橋三井ホールほか、全国10都市で上演。