カルチャー

「関西こころの賞」受賞 神戸の森康彦牧師、行き場のない少年少女を更生

心を打つ活動をしている関西在住の人や団体に送られる「関西こころの賞」の授賞式が11月14日、リーガロイヤルホテル大阪(大阪市北区)で開催されました。授賞式は3年ぶり、33回目。
関西の経済人が世話人を務める「関西・経営と心の会」の選考委員会によって選出された受賞者は3人。同会の代表世話人である、三起商行株式会社の木村皓一代表取締役社長が、賞状の授与を行いました。

木村皓一さん(三起商行株式会社代表取締役社長):道を踏み外して行き場がなくなった若者を自立できるようにしたいとの思いでNPO法人を設立し、何十人もの少年少女たちを更生させてきた神戸弟子教会牧師の森康彦さんに「関西こころの賞」を。
関西を元気にしてくれる若者に贈る「関西こころの奨励賞」は、宝塚を拠点に活動する水泳高飛び込みの選手で、東京五輪では決勝進出、今年の世界選手権では世界の強豪を相手に 見事銀メダルを獲得したスーパー高校生・玉井陸斗さんに。
「関西こころの特別賞」は、太平洋一人ぼっちから60年。ついに今年は、世界最高齢83歳で小型ヨット無寄港太平洋横断を成功させた堀江謙一さんに、それぞれ贈呈いたします。

■関西こころの賞
森康彦さん(神戸弟子教会牧師):世の中は彼らを「非行少年」と、そしてまた、彼らの上に降りかかる不幸を「自業自得」と決めつける風潮がございます。しかし彼らは、加害者ではあっても社会的擁護を受けられず、本当に苦しい環境の中で生きてきた被害者なのです。私たちは彼らの傷ついた心に寄り添いながら、責めることをせず、否定せずに寄り添い、そういう支援を続けています。このたびの受賞を機にスタッフともども、少年たちのために、さらにまい進していきたいと願っています。本日は誠にありがとうございました。

■関西こころの奨励賞
玉井陸斗さん(JSS宝塚スイミングスクール所属):今まで12歳からずっと日本代表として国際大会に出場させてもらって、たくさんの経験を16歳という年でしてきました。今まで自分の周りにいた方々、コーチ、先生や両親に支えられて、ここまで来られたんだ思っています。パリ五輪では絶対メダルを獲得します。応援よろしくお願いします。本日はこのような賞、ありがとうございました。

■関西こころの特別賞
堀江謙一さん(海洋冒険家):今から60年前、やはり小型ヨットによる単独太平洋横断ということで、大阪湾の西宮ヨットハーバーからサンフランシスコへの94日間の航海を行ったわけです。今回太平洋独りぼっちから60周年ということで、サンフランシスコから日本への太平洋独りぼっち復路航海を行いまして、69日間で無事航海を終えることができました。このたび「こころの会」の特別賞を賜ることができました。このような立派な賞をいただきましたので、これからも現状に満足することなく、これからもより高い目標に向かっていく、そんな人でありたいと思っています。皆さん、どうもありがとうございました。