カルチャー

「源氏物語」現代語訳を舞踊とバイオリンで上演 『第一回古典の日フォーラム 美しき愛知』

バイオリン/高橋妙子
バイオリン/高橋妙子氏

 来年のNHK大河ドラマは、「源氏物語」の作者・紫式部が主人公の「光る君へ」。名古屋を拠点に講演会などを主催する日本の伝統文化をつなぐ実行委員会は、『第一回古典の日フォーラム 美しき愛知』を1月28日に名古屋能楽堂で上演する。千年以上前に描かれた「源氏物語」を現代語訳と舞踊、そしてバイオリンの音色で鑑賞する催しだ。

 テーマは、「『源氏物語』は人類に平和をもたらす先人からの宝物」。「源氏物語」の最初に登場し、光源氏の土台といえる「桐壺(きりつぼ)」。その現代語訳の朗読から始まり、次に舞踊による「桐壺」へ。それらはバイオリンによるルーマニア・ポルムベスクの曲「望郷のバラード」との共演だ。桐壺役を日本舞踊の花柳京平が、源氏物語の心を探す旅人を市川櫻香が舞う。まるで友人の恋愛話を聞くような朗読は、むすめかぶきの市川阿朱花・柴川菜月が担う。さらに、能「野宮」(「源氏物語」六条御息所)を上演。能の面と装束と能楽堂、この空間と歴史、そして能役者が日本の伝統芸術の力を伝える。切(最後)を舞うのは、女性能楽師・梅若紀佳。

日本舞踊/花柳京平
日本舞踊/花柳京平氏
舞踊家、コーディネーター/市川櫻香
舞踊家、コーディネーター/市川櫻香氏
観世流シテ方/梅若紀佳氏
観世流シテ方/梅若紀佳氏

 また、源氏学の最先端をゆく名古屋大学名誉教授・高橋亨氏によるお話「世界における源氏物語」や、今年92歳になり、瀬戸内寂聴さんが生前「青山先生が本当の僧侶です」とたたえた青山俊董氏(大本山総持寺西堂・愛知尼僧堂堂長)の特別講演「古のこころ」もプログラムされている。チケット料金は、指定席3000円、自由席(一般)2000円/自由席(大学生・その他学生)1000円(全て税込み)。カンフェティ(ロングランプランニングが運営)で発売予定。

青山俊董
青山俊董氏