カルチャー

坂本龍一氏が次世代に残した演奏を自動演奏で再現、愛用楽器と軌跡をたどる  ヤマハ銀座店で「坂本龍一のピアノ展/Ryuichi Sakamoto and the Piano」

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 世界的に有名な音楽家・坂本龍一氏が2023年3月28日に亡くなってからもうすぐ1年。ヤマハ(静岡県浜松市)は3月13日(水)から28日(木)まで、坂本氏が長年愛用した楽器との軌跡をたどるイベント「坂本龍一のピアノ展/Ryuichi Sakamoto and the Piano」を、東京・銀座のヤマハ銀座店(東京都中央区銀座 7-9-14)の地下2階ヤマハ銀座スタジオで開催する。期間中の11時~18時30分。予約不要、参加費無料。:

 ヤマハ銀座スタジオの大スクリーンで貴重な映像を上映しながら、坂本氏が次世代に残した演奏データを、同氏所有のコンサートグランドピアノCFIIIS-PSXG(自動演奏機能付き)で再生。また、時代の最先端を走り続けた同氏の傍らに常にあり、レコーディングや楽曲制作に大きな影響を与えたとされるシンセサイザー「DX7」やステージピアノ「CP88」(坂本氏所有)などを展示し、当時のエピソードとともに紹介する。

 また、同イベントに先駆けて3月1日から同店1階に、坂本氏が1999年に行ったオペラ「LIFE a ryuichi sakamoto opera 1999」のために同年にデザインされた「Opera Piano」を展示中。「Merry Christmas Mr. Lawrence」(「戦場のメリー・クリスマス」)の自動演奏を11時30分から30分ごとに行っている。ピアノの装飾性を排除し、基盤や楽器としての機能を可視化した「Opera Piano」は、「指揮者としてオーケストラをリードしつつ、ピアノを演奏するスタイルを実現したい、その舞台にふさわしいピアノを作ってほしい」という坂本氏の願いのもと、ヤマハデザイン研究所がデザインした経緯がある。会場には貴重なサイン入りツアーグッズや試奏可能なステージピアノ「CP88」も展示。同店2階のカフェスタンド「NOTES BY YAMAHA」では、坂本氏の好みから着想を得た創作ドリンクの販売も予定している。

 3月16日(土)にはスペシャルミニライブを予定。楽曲にまつわるエピソードトークや、坂本氏が監督を務めた「東北ユースオーケストラ」の紹介を交えながら、ピアニストの中野翔太氏が演奏を披露する。演奏曲(予定)は、1st(13時30分~14時)が「andata」「The Sheltering Sky」「水の中のバガテル」「20220302 – sarabande」「Parolibre」、2nd(16時30分~17時)が「Before Long」「A Flower is not a Flower」「MUJI2020、Shining Boy & Little Randy」「Merry Christmas Mr. Lawrence」。

Opera Piano
Opera Piano