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37年間のインタビューが1冊に 坂本龍一さんが音楽雑誌に語ったこと

 この世を去っても、まったく影響力を失わない人がいる。その一人が坂本龍一さん。生前、音楽雑誌に掲載されたインタビューを一冊にまとめた『インタビュー:坂本龍一』(インプレスホールディングス、税込み5940円)が発売された。最も古い記事は、『キーボード・マガジン 1980年2月号』(リットーミュージック)で、YMOのアメリカ・ヨーロッパ・ツアーについて語られている。

 『キーボード・マガジン』と『サウンド&レコーディング・マガジン』に掲載されたインタビューがまとめられている。「戦場のメリー・クリスマス」や「音楽鑑」「ラストエンペラー・オリジナル・サウンドトラック」、「async」といったソロ作やサウンドトラックはもちろん、「BGM」「浮気なぼくら」などのYMO作品、パウラ&ジャキス・モレレンバウムとの「CASA」や「A DAY in new york」、カールステン・ニコライとの「insen」「utp.」、高谷史郎氏との「LIFE ーfluid, invisible,inaudible…」といったインスタレーション作品や「Bricolages」のようなリミックス・アルバムについても言及されている。

 コンサート関連のインタビューや坂本龍一さん自身による連載“skmt 2013 to 2014”も収めた。最後の記事は『キーボード・マガジン 2017年10月号』の特集「映画音楽の技法」で、全68本を掲載している。坂本龍一さんがどのようにして音楽と向き合い、どのような手法で音楽を創造したのかを記録した貴重なアーカイブだ。