カルチャー

伝統産業の新しい可能性を開く事例を紹介 特許庁が発行する広報誌「とっきょ」最新号

 伝統産業の衰退が大きな課題になる中で、特許庁が発行する広報誌「とっきょ」64号は、「知財活用で描く伝統産業の未来」を取り上げた。信楽焼の可能性を広げる「光る洗面器」、「漆」のポテンシャルを引き出す京都の特許技術など、伝統産業の未来が見える興味深いさまざまな事例が紹介されている。

 この広報誌は、幅広い層に知的財産への関心を持ってほしいと、知的財産活用の成功事例や特許庁の最新ニュースを掲載している。3月7日発行の64号では、伝統産業が、新しい技術や発想の転換で新機能や付加価値を創造したり、他分野への技術転用や領域横断的な活用をしたり、あるいはブランディングや、観光客誘致・移住促進などの地域資源化のほか、海外をはじめとする新市場の開拓まで、知財が開く伝統産業の未来を予感させる、さまざまな事例を紹介している。

 特集では、特許技術の透光性陶土を活用し、信楽焼の可能性を広げる「光る洗面器」や、他領域の技術を応用した精製法で、高い光沢感・透明感の漆が誕生した事例などを取り上げている。