
突然の事故に襲われた夫の回復を願いつつ、夫婦で撮りためてきた写真の中にあるあたたかな日常を妻がフォトエッセーにした『ふうふ写真散歩』(小池紀子著、飛鳥新社、税込み2640円)が5月29日(木)に発売される。“平凡な日常”を過ごせることの幸せを感じることができる写真の数々。6月1日(日)まで、東京・新宿のギャラリー・ニエプス(新宿区四谷4-10-1メイプル花上2F )で出版記念写真展も開催されている。
写真好きが縁で、結婚式も指輪もないまま〝0日婚〟したアマチュア写真家の小池徹さんと紀子さん。以来20年、二人はライカを片手につつましくあたたかな日々を撮り続けてきたが、2024年、徹さんを襲った突然の事故で日常は激変。事故から1年が経った今も徹さんは意識不明のままだ。
残された数万カットにおよぶネガと写真。回復を信じて支え続ける紀子さんが、撮りためてきた20年分の写真をSNSに公開したところ、その写真のあたたかさに大反響が起きた。この本は、その写真の中から約130点を、紀子さんがつづった文章とともに収録したフォトエッセーだ。家族や夫婦の在り方、自分の人生の歩み方に戸惑ったり迷ったり悩んだりしながら過ごすわれわれに、カメラが紡いだ「幸せのかたち」が届けられる。