カルチャー

世界遺産・東寺の秋を彩るアート展 古都の荘厳な空間とインドの鮮烈な作品の共鳴

 京都の世界遺産、東寺で、インドを代表するアーティスト Bhajju Shyam(バッジュ・シャーム)の展覧会「Bhajju Shyam KYOTO 2025 いのち の かたち」(バッジュ・シャーム・キョウト実行委員会・京都市)が開催されている。日本とインドをつなぐ国際文化交流事業で、入場無料。原画作品はすでに大半が売り切れという人気ぶりだ。カラフルでエスニックな情緒が京都の荘厳な空間と共鳴するアートな時間を過ごせる。会期は10月28日(火)まで。

 平安時代の床も残る東寺・食堂内に、波板を用いた展示空間を新たに造作。空間デザインは、京都を拠点とするデザインファーム NEW DOMAINが担当し、東寺の歴史的建築とインドのアートが融和する空間には、生命や自然への祈りが息づいている。新作を中心とした44点の原画作品が展示されており、「自然への畏敬の念」「生命の循環」「ゴンド族の伝統」などをテーマに、バッジュ・シャームが描く独自の世界が広がっている。細密なパターンと鮮やかな色彩による自然・神話的なモチーフは、見る人の感覚に静かなエネルギーをもたらしてくれる。

 また、アーティスト夫妻の来日も実現、来日中には滞在制作のほか、食堂でのサイン会なども不定期で開催される。開館時間は9時30分~16時30分。