子どもが年を取って何歳になろうが、子どもは子ども──。最近では老老介護が問題視されているが、人生100年時代を迎え、成人後の親子関係も以前よりも長く続くのが当然になってきた。そうした中で、PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険・東京)は、内閣府が定めた「家族の日」(11月19日)にちなんで、高齢の親がいる子どもに『おとなの親子』の生活についてヒアリングを実施。9月29日~10月2日の4日間、70歳以上の実の親がいる40~69歳の男女2000人を対象に「『おとなの親子』の生活調査2023」を行った。
まず、親子間のコミュニケーションについて調べると、その頻度について、電話だと「しない」(26.8%)が最も多く、「月に1回未満」(21.7%)、「月に2~3回」(14.8%)の順になった。「毎日」電話する人も4.8%いるが「月に1回」までを合計した「月に1回以上」は51.7%となっている。また、メールまたはLINEは「しない」(58.5%)が最も多く、「月に1回以上」は31.4%となるなど、長年使い慣れた電話がコミュニケーションツールの主流になっているようだ。性別でみると、女性の頻度が高い傾向がある。
同居、別居ごとに回答を整理してみると、別居親子の2組に1組が「電話を月に1回以上する」、「メールまたはLINEはしない」という。他方、同居親子の5組に1組が「年に1回以上一緒に旅行する」、「週に1回以上親子げんかをする」と回答していた。また、別居している親がいる人の4割強が「月に1回以上、親に会いに行く」としている。
大人の親子げんかについてでは、「週に1回以上」は5.2%、「しない」は70.8%だが、同居親子に限ると「週に1回以上」は19.2%、「しない」は43.9%となった。接する時間が多いと、ささいなことがきっかけとなって親子げんかに発展してしまうこともありそうだ。
大人の親子関係では将来的な不安もいろいろある。親の今後やサポートについて質問すると、それに関する不安やリスクは「健康状態・病気」(63.2%)が突出して高くなり、以下「認知症」(45.2%)、「生活費」(13.8%)、「相続」(13.4%)、「孤独死」(9.6%)の順に多かった。やはり、自分の親はいつまでも健康でいてほしい! ──そう願っている様子がうかがえる。
最後に、自身の親子の関係を漢字で表すとしたら、どの漢字をイメージする人が多いかを探ると、1位は「絆」。2位「信」、3位「愛」、4位「良」、5位「血」と続いた。やはり、家族の絆というのはとても大切だと思っている人が多いのかもしれない。