食品会社でつくる「めざせ1日80g! たんぱく摂(と)ろう会」はこのほど、たんぱく質に関する意識調査を実施。「五つの栄養素(たんぱく質、食物繊維、鉄分、カルシウム、ビタミン類)の中で『摂取したい気持ちが高まっている』人の割合が最も高かったのはたんぱく質だった」などとする結果を公表した。
調査は2024年3月22~23日にインターネットで全国の15~74歳男女2686人に実施した。「たんぱく質を摂取したい気持ちが高まっている」との回答が、「若干高まっている」「かなり高まっている」合わせて28.5%で、五つの栄養素で最も関心が高かった。昨年調査でも29.6%で「約3割と、高い水準を維持している」という。
たんぱく質の「興味の度合い」について聞いたところ、「健康維持・増進に必要とされる自分の摂取量」に興味がある(60.5%)、「どのような食品にどれくらいたんぱく質が入っているのか」に興味がある(63.3%)、「たんぱく質の手軽な摂り方」に興味がある(64.3%)と、いずれも6割を超えていた。一方で「たんぱく質の種類による質の違い」に興味がある人は54.5%で、他の項目に比べて約5〜10%低く「質への興味は、摂取量や摂り方への興味に比べて低い」ことが分かったという。
調査結果について、早稲田大スポーツ科学学術院の宮地元彦教授は「筋肉を増やしたいなら動物性たんぱく質。植物性たんぱく質は、摂取エネルギー量を低く抑えられ、食物繊維をあわせて摂れる」と質の特徴を説明した上で「たんぱく質摂取を意識し、実践する人が増えればフレイル(加齢による虚弱)やサルコペニア(加齢による筋肉量の減少および筋力の低下)などの予防につながり、結果的に健康寿命の延伸が期待される」としている。
「めざせ1日80g! たんぱく摂ろう会」は、明治(東京都中央区)、伊藤ハム米久ホールディングス(東京都目黒区)、マルハニチロ(東京都江東区)の食品3社が2022年6月に設立したコンソーシアム(共同事業体)。