カルチャー

ほんわか画風に心温める 姫路でこうの史代さんの特別展

 日常生活を切り取ったほんわか暖かい画風が心を温めてくれる、こうの史代さんの漫画。その30年に及ぶ画業を、500点を超える漫画原稿や資料でたどる大規模展覧会「漫画家生活30周年 こうの史代展 鳥がとび、ウサギもはねて、花ゆれて、走ってこけて、長い道のり」が4月18日(土)から、兵庫県姫路市の姫路文学館で開催される。

 大ヒット作『夕凪の街 桜の国』『この世界の片隅に』の原画展は数多く開催されてきたが、デビューから現在までを網羅した大規模な回顧展は初めて。500枚以上の漫画原画を展示、膨大な挿絵原画、絵本原画、作品のコンテやメモ、ブログ「こうのの日々」に登場するスケッチブック、制作風景を記録した初公開の映像など、画業のすべてがわかる。デビュー前の原稿や、高校生の頃に制作した漫画の原画も展示。すでに「こうの史代」ならではのタッチが、読者を今でもほんわか楽しい漫画の世界に誘ってくれる。

 こうのさんは初期からアシスタントを起用せず、原稿をすべて一人で描いている。一部を除いて、スクリーントーンをほとんど使用していないことでも知られる。同展では、こうのさん自身の手で描かれた線の躍動する魅力、新鮮な色彩の力を感じることができる。

 会期は前期が4月18日~5月10日(日)、後期が5月13日(水)~6月21日(日)。会期中の休館日は、月曜と5月7日(木)。ただし5月4日は開館する。開館時間は10時から17時、入館は16時30分まで。観覧料は一般1100円。18歳未満観覧料無料(当日券のみ)。

 また、こうのさんが各地の展覧会場で描き進めてきた火の鳥を描く大作「イメル・フウリ」の創作ライブが、4月18日(土)の13時~17時まで行われる。5月9日(土)13時30分~15時には、千葉大学大学院人文科学研究院の兼岡理恵教授による講演、「『ぼおるぺん古事記』で読み解く『古事記』の世界」も開催。こうのさんが描いた「古事記」の世界を案内する。当日受け付け順で、定員100人。参加費は500円。

 さらに5月9日(土)9時~17時には、こうの史代版百人一首1コマ漫画『百一 hyakuichi』の全原画を1日限定で展示する「『百一』一日会」を開催。5月24日(日)には、映画『夕凪の街 桜の国』(佐々部清監督)を上映する。