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南沢奈央、デビューから16年「これから先もまだまだ楽しみが残っている」【インタビュー】

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-鍛え直したいと思ったきっかけがあったんですか。

 そもそも、私は自分のお芝居にあまり自信がないんですよ。自信のないまま10年以上続けてきてしまいましたが、オファーをくださった方やお客さまの期待に応えられているのかな、続けていていいのかなと。ただ、演じることは大好きなので、いろいろな演出家さんの下でたくさんの作品に触れて、少しでも成長できたらいいなと思っています。

-鍛えるためには、稽古期間が長い舞台の方がじっくり向き合えるということですね。

 そうです。そこが舞台の好きなところでもあります。私は考えて考えてお芝居を作っていきたいタイプなので、自分の性格にも合っていると思います。

-では、これまでの俳優人生を振り返ったとき、ターニングポイントとなった作品、きっかけは?

 一つ目は、高校3年生のときに主演したドラマと映画『赤い糸』という作品です。当時、大学に行きたかったこともあり、この仕事を続けていいのか迷っていたのですが、この作品に出演したことで、俳優を続けていきたいと強く思うようになりました。大きな作品に出演させてもらったからこそ、責任を持ってやりたいと改めて感じた作品でした。

 それから、やはり新型コロナはいろいろなことを考える大きな出来事になりました。本番直前まで稽古を続けていたけれども、全公演中止になってしまった作品もあり、自分がお芝居の仕事をしている意味を考えるタイミングになりました。当たり前のように感じていたことが当たり前じゃなかったんだ、開幕できるということはありがたいことなんだと改めて思いましたし、来てくださる皆さまのためにやろうという意識がより強く芽生えました。私は稽古が大好きなので、それまでは稽古ができるだけでもいいと思っていたのですが、やっぱり舞台は人に見てもらって完成するんだとも感じました。

-俳優としての今後の目標は?

 長く続けていくことです。このお仕事は、年齢によってできる役も変わってくるので、いつまでたっても飽きないですし、これから先もまだまだ楽しみが残っていると思います。いい年の取り方をして、その年齢に合う役をいろいろとできたらと思っています。

-改めて、本作への意気込みを。

 私にとって、すごくチャレンジな作品です。見てくださった方の心が温かくなるような、美しくて柔らかい世界観の作品ですので、しっかりと作っていきたいと思います。劇場でお待ちしております。

(取材・文/嶋田真己)

パルテノン多摩リニューアルオープン企画「お月さまへようこそ」

 パルテノン多摩リニューアルオープン企画「お月さまへようこそ」は、7月28日~31日に、都内・パルテノン多摩 大ホールで上演。
公式サイト https://www.parthenon-renewalopen.jp/moon