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大倉孝二「役者を辞めよう」の思いから始まったユニット旗揚げ 4年ぶりの新作は「いつも通りどうでもいい話」【インタビュー】

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-ブルー&スカイさんが書く作品の魅力をどこに感じていますか。

 彼の台本は「何言ってんの?」ということの連続なんですよ(笑)。普通はもうちょっと整合性を取ると思うんですが、むちゃくちゃなんです。でも、そこがすごい。

-新作「どうやらビターソウル」はどんな作品ですか。

 いつもより、いつも通りで、どうでもいい話です(笑)。内容はないです。ただ、本人たちは大真面目にその世界を生きている。そういう演劇です。今回、集まっていただいた出演者の皆さんは、みんな50歳前後なんです。それで「こんなにずっとばかなことをやっていていいのかな…」としみじみ感じたので、タイトルに“ビター”という言葉を使ってみました。いい年をした人間がしょうもないことをやる、その切なさみたいなものをにじませられたらとは思っています(笑)。

-観客にはどのように見てもらいたいですか。

 自由に見てもらえれば。声に出さなくてもいいので楽しんでもらえたらと思います。もちろん、声に出して笑ってもらえたら、ウケたと思えるのでうれしいですが(笑)。本当に見終わって、5秒後には忘れるぐらいの内容なんですよ。なので、意味を求めないで楽しんで、それから「あいつらいい年して何やってんだろう」って切なくなってもらえたら成功だと思います。

-改めて読者にメッセージを。

 コロナ禍で、劇場という空間に来ることに抵抗があるかもしれませんが、万全の対策をしてお迎えいたします。僕はやはりあの空間で、生の時間を共有するということが特別なことだと思うので、ぜひ、その異世界を、特別な時間を味わいに来ていただけたらありがたいと思います。スズナリで、ABCホールでお待ちしています。

(取材・文・写真/嶋田真己)

ジョンソン&ジャクソン「どうやらビターソウル」

 ジョンソン&ジャクソン「どうやらビターソウル」は、11月9日~20日に都内・ザ・スズナリ、11月25日~27日に大阪・ABCホールで上演。
公式サイト https://www.cubeinc.co.jp/archives/theater/jj_guess_bittersoul