ベストセラー作家、東野圭吾のミステリーを映画化した『ある閉ざされた雪の山荘で』が公開中だ。人気劇団“水滸”が実施した新作舞台の主演オーディション。四日間の合宿形式で行われるその最終選考に、7人の役者たちが集まってくる。だが、その最中に連続殺人が発生し、メンバーたちが1人、また1人と姿を消していく。果たしてこれは、フィクションなのか、それとも…? 主演の重岡大毅を筆頭に、間宮祥太朗、中条あやみ、西野七瀬、堀田真由、森川葵ら豪華俳優陣がそろった本作で、確かな存在感を発揮しているのが、個性派俳優の岡山天音と戸塚純貴だ。10年来の友人同士である2人が、撮影の舞台裏をざっくばらんに語ってくれた。
戸塚 天音と映像の仕事で一緒になるの、久々だよね。
岡山 この前、舞台はやりましたけどね。
戸塚 同世代の人たちと、東野圭吾さん原作のミステリーに参加できることがすごく楽しみだった。以前共演したのは20代のときだから、年を重ねてちょっと大人になって、改めてご一緒する期待感とかもあって。だから、劇中と違ってライバル的な意識とかは全くなかったな。
岡山 重岡さん以外は、ご一緒したことある人ばかりですもんね。このメンバーで集まれることはなかなかないので、その意外性と、ご一緒できるうれしさと、知っているからこその緊張感が、ないまぜになった感じでした、僕は。
ーお二人は元々親しかったそうですが、役者としてのお互いの印象は?
戸塚 初めて会ったのは10年以上前だけど、元々俺、第一印象で天音の顔が好きだったの。
岡山 「顔が好き」ってどういうことですか?(笑)。どうせなら、芝居を褒めてくださいよ(笑)。
戸塚 普通、そういうことは自分で言わない(笑)。でも本当に、天音って似たタイプがいない役者だから、すごく魅力的。もちろん、お芝居も。こんなに話が合う人も、なかなかいないし。
岡山 純貴くんは、出会った頃から地に足がついてるというか、軸がぶれない。それが不思議で。俳優としては、昔からコメディーをやれば面白かったし、そうじゃない役でも、チャーミングさがにじむ人だなと思って。「だが、情熱はある」(23)も大好きだった。
ー「だが、情熱はある」は、お笑いコンビ「オードリー」の若林正恭さんと「南海キャンディーズ」の山里亮太さんの無名時代からの半生を描いたドラマで、戸塚さんは髙橋海人さん扮(ふん)する若林さんの相方、春日俊彰さんを演じていましたね。
岡山 実在の芸人さんを演じて、ネタをあのトーンでコピーできるって、すごいなと。その裏側が想像できるので、漫才のシーンを見ていたら、ちょっと泣きそうになって。
戸塚 連絡くれたもんね。
岡山 あそこ、マジで感動しましたから。でも同時に、嫉妬もしました。