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咲妃みゆ「新鮮さを舞台でお届けすることへの大きなチャレンジ」 ミュージカル「グラウンドホッグ・デー」【インタビュー】

-今作では、初共演の方も多いそうですが、咲妃さんが普段、初共演の方とどのようにして距離を縮めていますか。

 舞台のお仕事に関わらずですが、初めてお目にかかる方とお話しさせていただく時、私が初めてということは、お相手の方も初めてで、状況は一緒なのだから、私だけがドキドキしているのではないと考えるようにしています。なので、お相手の方にも緊張感を極力抱かせないような努力はしているかもしれません。取り繕っても仕方ないですし、「私はこういう人間です」と早い段階で分かっていただくためにも、本当の自分の声のトーンで言葉を届けようと心掛けています。

-本作の公演に向けて楽しみにしていることは?

 途中休憩なしの舞台への出演が続いていたので、2幕構成の舞台に出演させていただくのがすごく久しぶりなんです。休憩を挟んだ舞台の感覚を忘れていそうなので、楽しみ…というかドキドキしています。

-休憩があると違うものですか。

 心構えは変わりませんが、休憩は無意味に存在しているわけではないと思います。休憩時間はお客さまにとってもわれわれ届ける側にとっても大事なポイントであると思うので、そこでいかに集中力を高めて2幕に突入できるかは毎公演の挑戦です。

-劇中でフィルは同じ日を何度も繰り返しますが、もし、咲妃さんが同じ日を繰り返すことになるとしたら、どんなことがしたいですか。

 例えば今日だったら、天気予報を見ずに家を出てしまい、日傘では対応できないほどの大雨に振られましたので、まず天気予報をチェックします(笑)。そして、大きめの傘を持ってお家を出ようと思います。そんな風に、反省を生かしてより良い日にしようと努める気がします。それから、おいしいものをたくさん食べます! カロリーを気にせずにすみますから。

-これまでの人生で、もう一度やり直したいと思う出来事はありましたか。

 幼い頃、山奥に暮らしていた時期があったのですが、外で遊ぶのが大好きで妹と一緒に野山を駆け回っていたんですよ。ある日、道なき道をずんずんと進んで探検していたら、後を付いてきた妹が転んで、おでこに大きなたんこぶを作ってしまいました。まるで漫画に出てくるようなたんこぶで。驚きましたし、姉として妹にそこまでのたんこぶをこしらえさせてしまったという後悔がずっとあって。妹は覚えていないと思いますが、もし、できるならその日をやり直して、もっと安全な道を進むか、妹の手を引いてその道を歩きたいと思います。

-改めて、公演への意気込みを聞かせてください。

 この作品に巡り合い、こうして新たな挑戦ができることに感謝しています。お客さまに楽しんでいただける作品をお届けできるよう稽古に励みますので、劇場にエネルギーチャージしに来ていただけたらうれしいです!

(取材・文・写真/嶋田真己)

 

 ミュージカル「グラウンドホッグ・デー」は、11月11日~22日に都内・東京国際フォーラム ホールC、11月27日~12月1日に大阪・新歌舞伎座、12月5日~8日に愛知・御園座で上演。

ミュージカル「グラウンドホッグ・デー」