カルチャー

「おいしい記憶」の新サイト発表会をキッコーマンが開催  コンテンツを一堂に網羅し、これからも積み上げていく

講演する山本一力さん

 キッコーマン株式会社(千葉県野田市)は、2025年2月12日、都内のホテルで、最新版のコーポレートブランドサイト「おいしい記憶」の発表会を開催した。2008年から取り組んできたエッセー、作文、動画、写真、広告など、これまでのすべての作品・コンテンツを一堂に網羅して、わかりやすく、いつでも、誰でもウェブサイトで楽しめるようにするのが狙い。

 発表会では、同社の中嶋康晴常務執行役員がコーポレートスローガン「おいしい記憶をつくりたい。」の誕生と経緯を紹介し、同社で実務を担当してきた大津山厚執行役員コーポレート政策推進担当部長が「これまでの取り組みの集大成だ。心に深く刻み込まれる一人一人の心の中にあるものを多くの人に伝え、双方向のコミュニケーションの輪を広げていきたい」と新しいサイトの意義を説明した。

 続いて、2010年から続いているエッセー・作文コンテスト「あなたの『おいしい記憶』をおしえてください。」の審査員を草創期から務めてきた作家の山本一力さんが講演し、これまでの作品の内容に触れながら「自分の心の中に響いたものは岩盤のようにとどまってくれる」と指摘し、「時が重なると記憶として浄化される。コンテストがずっと続くことを願っている」と、15年間の継続の重みを訴えた。

 株式会社共同通信社の田村知香子企画事業部担当部長は、「弁当の日おいしい記憶のエピソード募集」を開催するに至った経緯や取り組みを説明した。

 また、新しいサイトのデザインについて、制作を手がけたクリエイティブディレクターの徳永健クラウドボックス 代表取締役が「おいしいは、世界語だ。おいしい記憶には続きがある。これからも、地球上のたくさんのおいしい記憶が積み上がっていくサイトを目指した」と狙いを語った。

小田桐昭さんの講演

 最後に「『おいしい記憶をつくりたい。』生みの親として」と題して、小田桐昭事務所代表でクリエイティブディレクターの小田桐昭さんが講演し、「もしも、この世の中からおいしい記憶がなくなったら人類として危機だ。おいしい記憶が今後も紡がれていくように協力をお願いしたい」と訴えた。