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『アンネの日記』を読み解く 言葉はどのようにして人を救うのか

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 第二次大戦中、ドイツからオランダに移り住んだアンネ・フランクが、苦難の戦時下でつづった『アンネの日記』を、作家の小川洋子さんが読み解く『NHK「100分de名著」ブックス アンネの日記 言葉はどのようにして人を救うのか』(NHK出版、税込み1,100円)が発売された。

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 アンネ・フランクが、父親から贈られた日記帳に書き留めた思春期の揺れる心情と、「隠れ家」での実情。文学と呼ぶにふさわしいその表現は、コロナ禍に見舞われ、戦争を目の当たりにしている現代の読み手にも、勇気と希望を与えてくれる。『妊娠カレンダー』や『博士の愛した数式』などで知られる小川さんが、リアルな少女の声が詰まったこの日記を、時代背景とともに読み解いてくれる。