カルチャー

コーヒータイムを優雅に楽しもう 『食べログ 喫茶店 百名店2022』

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 コーヒーを飲む店をカフェ、というようになったのはいつ頃だろうか。昭和世代は「喫茶店」から呼び名を切り替えたポイントを通過しているが、もちろん今でも「喫茶店」は健在だ。長い歴史や地元に根付いた親しみやすさ、個人商店ならではの名物メニューなど、魅力は尽きない。「どんな店?」という若い世代や、しばらくご無沙汰という人は、「食べログ 喫茶店 百名店 2022」(カカクコム・東京)が発表されたからのぞいてみよう。

 第一ジャンルが「喫茶店」となっていて、店内飲食が可能であることを確認できているという条件をクリアした店から、総合点上位100店を選出したもの。都道府県別に見ると、東京が56店と過半数を占め、喫茶店文化が根付いているとされる関西地方では大阪から14店、京都からも12店が選出された。

 たとえば東京の「天のや」は、甘味に加えて玉子サンドや小倉トーストなどが人気。コーヒーに合う菓子や料理とともに20種以上のコーヒー豆から好みの1杯を選べる「一六珈琲店」、アルゼンチンタンゴのBGMが流れる昭和レトロな雰囲気の「ミロンガ・ヌオーバ」など、ゆっくり訪れたい“これぞ喫茶店”という店舗が並ぶ。

 京都には、素朴な味わいのドーナツがブレンドコーヒーと並んで人気の1950年創業「六曜社 地下店」。大阪府には、バターを豆に染み込ませたバターブレンドコーヒーがある「ダンケ 心斎橋」、さまざまな種類のコーヒーカップが楽しめる「ル プルミエ カフェ in ビギ・ファースト」などが選ばれた。大分の湯布院温泉にある「茶房 天井棧敷」は、江戸末期の造り酒屋を移築したお店だ。

 コーヒーを飲みながらパソコンやスマホを開いたり、勉強したりという人が多い昨今のカフェ。お店丸ごとを楽しむ喫茶店での時間は、今やちょっと優雅なコーヒータイムかもしれない。