社会

リアルタイム多言語翻訳アプリと仮想通貨決済クレジットカードを開発中 「イノフェス」でフリーメイソンの本多利也氏が明らかに

川田十夢氏(左)と本多利也氏ーPhoto By アンザイミキ
川田十夢氏(左)と本多利也氏ーPhoto By アンザイミキ

 「コロナ禍で分断された世界で個をつなげていくためにも、多言語を翻訳しリアルタイムに音声とテキストで提供できるアプリを開発中」。結社フリーメイソンでWeb3化を推進するメンバーの本多利也(ほんだ・としや)氏が、このほど東京・六本木ヒルズで開催された「J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2022」で明らかにした。

 日本最大級のテクノロジーと音楽のイベント「イノフェス」の、「AR三兄弟長男」の川田十夢(かわだ・とむ)氏を進行役としたトークセッションで、本多氏は「フリーメイソンが狙うMetaverse(メタバース)戦略」について語った。

 次世代のサービスを提供していくことが大事で、それにはメタバース(ネット上の仮想空間)は欠かせない一つだと本多氏はいう。「Web3時代には国境がなくなるようなことをしなくてはいけないと思う。メタバースの世界ではどうコミュニケーションをとっていくかが問われる。そこで、まず言葉の壁をなくそうということです」

 本多氏はこう説明する。「翻訳サービスで世界中のすべての言語を訳し、リアルタイムで音声とテキストで提供できるアプリ“WOOOO”を開発中です。これが完成して、世界中の人たちに使ってもらうことで皆が一つになれるようになる。ライン、チャット、ビデオもすべてアーカイブに残せるし、トーク履歴も残せるようになる」

 そのアプリを創るボードメンバーの一人が本多氏なのだという。AI(人工知能)を搭載し、ブロックチェーンの役割も入り、セキュリティーも強化されていると本多氏は自負する。「言葉の壁をなくして、より進化した世界をつくっていく」

 さらに、「今押し進めているのは、新しい銀行決済方法」だと本多氏は語る。「仮想通貨をクレジットカードに入れて決済できるようにしました」といい、それは10月26~28日に千葉・幕張メッセで行われる「第3回ブロックチェーンEXPO」で紹介されるという。

フリーメイソン本多利也氏 Photo By アンザイミキ
フリーメイソン本多利也氏 Photo By アンザイミキ

 「使える仮想通貨として有名銘柄は一通り入っています。大事なのは便利なこと。セキュリティーも大事だが、すぐに使えるということがサービスの根幹です。地球上の人たちがスマートで便利に暮らせる、その手伝いをすることが我々の役目です」と本多氏はいう。

 進行役の川田氏が法律上問題があるのではと指摘すると、本多氏は「変わっていくのではないですか。本来は。国境を越えて、通貨を超えて。そうでないといけないと思う」とした。
 (金融庁によると、大手クレジットカード会社で仮想通貨をカードにチャージして使えるようにした例はない。暗号資産を売買=交換する場合、それと人の暗号資産を預かる場合、“暗号資産の交換”になるので登録をしなければいけない。ちなみに日本の暗号資産の取引所bitFlyerは客自身の手元の暗号資産を支払いに充てるクレジットカードを出している)。

 話しは戻る。本多氏の夢は広がる―—「環境もそうだが、所得も厳しくなるなど、地球が住みにくくなっている。(Amazon.comの共同創設者ジェフリー・)ベゾスではないが、宇宙へという動きもある。我々は人間の未来を考えてお助けをやっていきたい」。

 フリーメイソンで「DAO・GM」という肩書を持つ本多氏はいう。「オンラインで始まったいまという時代では、DAO(Web3時代の技術を利用した“分散型自立組織”)を使って、世界に出ていく、そして宇宙に出ていく気持ちを持つことが大切です」

 フリーメイソンという組織について川田氏から訊ねられた本多氏は「実質的には数百年の歴史しかありません。友愛、慈愛から始まり、派閥もあります。大きく分けて“ホワイト系”と“アジア系”があり、私は後者に属しています」と語る。

 「陰謀云々ということではなく、どうやって人間が世界を成熟させていくことが出来るのかが重要で、それをサポートしていくことが我々の仕事なのです」

 最後に川田氏は「フリーメイソンと関わりたい人はどうしたらよいのか」を問うた。本多氏は答えた――「私はツイッターをやっているので、まずそこから」。