奈良で輪島塗の展示販売会 被災地の伝統工芸を応援

　お正月にふさわしく、上品な輪島塗のお重やおわんで食卓を飾っていたら地震のニュース。刻々と入ってくる輪島朝市の被災の様子に、あの輪島塗はどうなってしまったのだろうと胸を痛めた人は多い。近鉄百貨店奈良店（近鉄百貨店・大阪市）では、被災地支援の一環として、輪島塗展示販売会「輪島塗をつなぐ」を2月27日から開催する。伝統工芸である輪島塗を未来へと受け継いでいくため、奈良の漆器職人が発起人となって開催するイベントだ。

　漆芸は日本の文化。漆は英語では“Japan”と言うほど、日本を代表する工芸だ。展示販売会では、分業で行う輪島塗の製作工程ごとの職人たちが直接販売する。美しい輪島塗の工芸品を実際手に取ること、支援の言葉を直接伝えることを通じて、復興への絆を強くする機会だ。気に入った器があればもちろん、買って支援するチャンスでもある。