明治6(1873)年創業の三星刃物(岐阜県関市)は、同社のアウトドアブランド「ミツボシ・アウトドアーズ」から、世界的ナイフ作家で関市在住の原幸治氏とコラボレーションしたブッシュクラフトナイフ「ノーザン ランド ロッキー」を開発し、クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」で予約を受け付けている。ブッシュクラフトとは、必要最小限の道具を使い、自然の中にある素材を利用するキャンプスタイル。
同社が2021年に、マクアケで「ロッキー」の前身モデル「ノーザン ランド」の支援を募ったところ、60日間で346人から2015万6400円が集まったという。その時にユーザーから得たフィードバックを盛り込み、新型として「ロッキー」を開発した。
「ロッキー」の特徴は、「実用性」「サステナビリティー」「芸術性」。実用性については、刃体の長さを前身モデルより2センチ短い10.5センチとした。2作の試作品でモニターを務めたブッシュクラフトマンからは「確実にナイフワークでの操作性が向上し、使いやすくなった」との評価を得たという。
サステナビリティーに関しては、再生紙を主原材料とする米国の新素材「リッチライト」を採用する。リッチライトは、家具や建材のほか、屋外で日光や雨、強い衝撃を受けるスケートボードパークのランプでも活用されている。芸術性については、原氏オリジナルのハンドルデザイン「涅槃(ねはん)」の模様を現代風にアレンジした。このデザインは、ハンドルを握りしめる際の強いグリップ感も両立しているという。原氏は日本のほか、米国やヨーロッパのナイフショーで多くの受賞歴がある。
カラーは、ナチュラルとブラックダイヤモンドの2色があり、各色とも100本限定でシリアルナンバーの刻印を入れたモデルは2万9700円。刻印なしで早割が適用された応援購入メニューもある。マクアケでのプロジェクトは3月22日まで、一般発売は今年7月以降を予定している。