子どもが生まれてから、それまで描いてきた自分のキャリアが変化したという人は多いようだ。子育て支援サービスを運営するBABY JOB(大阪市)は、子育てしながら働く男女1486人(女性1291人、男性195人)を対象に「子育てと仕事」に関するアンケート調査を行った。調査期間は11月15日~12月8日。
子どもが生まれること自体が大きな環境の変化といえそうだが、それを受けて「キャリアアップを諦めた、もしくは目指さなくなった」と回答した人が、男性で11.8%、女性で19.4%いた。出産を機にキャリアを諦めている人を性別でみると、女性は男性の2倍近いことがわかった。キャリアは諦めないまでも、約9割の保護者が「子どもが生まれて働くことの意識が変わった」と回答するなど、男女問わず、子どもの存在が仕事観に大きく影響を与えている様子だ。
また、子育てをしながら働く女性1291人に具体的な働き方の変化について聞くと、「できる限り残業をしなくなった」と答えた人が49.9%、「時短勤務に変更した」が49.0%、「仕事の効率を重視するようになった」が40.4%と、短い時間の中で生産性を高めることを意識している人が多い。
他方、妊娠中や子どもが小さい時期における職場での支援や理解について、どの程度満足しているかを聞くと、「とても満足している」「満足している」と回答したのは64.2%だった。3人に1人は不満を抱いているようだが、国が進めようとしている異次元の少子化対策が実施されれば、こうした意識に変化は訪れるのであろうか。ちなみに、妊娠中や子どもが小さい時期における国の支援ついては、「とても満足している」「満足している」と回答したのはたったの14.8%と低く、異次元の少子化対策に対して「とても期待している」「期待している」と回答した人も23.4%にとどまった。