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『ザ・ホエール』でオスカー受賞のブレンダン・フレイザー来日 「チャーリーを勇気ある人間だと感じてほしい」

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 『ザ・ホエール』の来日記者会見が6日、東京都内で行われ、本作で第95回アカデミー賞の主演男優賞を受賞したブレンダン・フレイザーが出席した。

ブレンダン・フレイザー (C)エンタメOVO

 本作は、ボーイフレンドを亡くし、過食の影響で体重が272キロになったチャーリーが、自身の死期を悟り、疎遠だった娘との絆を取り戻そうとする5日間を描く。

 フレイザーは『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』(08)のプロモーション以来15年ぶりの来日となった。

 主演男優賞受賞について問われると、「いまだに自分が受賞したことに驚いています。ほかの候補全員が才能あふれる素晴らしい演技をされていたので、皆さんとオスカー像を分かち合ったつもりです」と答えた。

 また、『ゴッド・アンド・モンスター』(98)で共演したイアン・マッケランと授賞式の3週間前にロンドンで再会したことを明かし、「別れるときにイアンが僕の耳元で『もう君はオスカーを取っている』とささやきました。それを聞いて、もし金色の小さな像が手元に来なくても、自分にはオスカーが来たと思えました」と語った。

 さらに『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(22)で主演女優賞を受賞したミシェル・ヨーとの授賞式での再会について、「僕は『エブエブ』も大好き。ミシェル・ヨーとは『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』以来の再会でした。キー・ホイ・クァンとも30年ぶりに会えて『僕たちまだここにいるね』と話したんです」とうれしそうに語った。

 監督のダーレン・アロノフスキーについては、「何ものにも動じない。観客に対しても、スクリーンで表現することから目を背けないことを要求する人。これまで自分のもろさをここまで表現してくれと言われたことはなかった。監督と一つの旅ができて人生が変わったと思います」と回想した。

 チャーリーという役柄については、「たくさんのリサーチをしました。こうした作品を作ることは大胆でリスクのあることだと承知していましたが、それこそがアートであり映画。不安があるからこそ大きな成長を望めると思いました」と語った。