(公社)2025年日本国際博覧会大阪パビリオンは12月20日、主催する「大阪ヘルスケアパビリオン」の展示内容をメディアに公開した。大阪市内に用意された協賛企業展示ブースでは、最先端の技術で未来の生活や健康をより豊かにする多様なコンテンツが披露された。
パビリオンのテーマは「リボーン、人は生まれ変われる」。吉村洋文大阪府知事と横山英幸大阪市長、ゲストの永尾柚乃さんが、メイン展示である「カラダ測定ポッド」で髪や肌、心血管など7つの項目を事前に測定。会場で25年後の自分の姿を公開した。
その様子を見たゲストの伊原六花さんは、「子どもの時にこういう未来があったらいいなというのが本当に目の前にある」と驚きをあらわに。永尾柚乃さんは「未来に来たんじゃないの?というくらいすごい。ずっとワクワクドキドキでワクドキでした」と体験を振り返った。
展示ブースでは、「カラダ測定ポッド」と連動してAIが食事のアドバイスを行う「パーソナルフードスタンド」、中小企業やスタートアップ企業の技術を展示する「リボーンチャレンジ」などの主催者展示が公開された。同パビリオンの田原裕之総務課長は、「盛りだくさんの展示を用意しています。大阪らしい最高のホスピタリティーで皆様をお迎えできるように全力で準備してまいりますのでご期待ください」と伝えた。
一部の協賛企業によるコンテンツ発表も行われた。
「ミライ人間洗濯機」を出展するサイエンスは、「マイクロバブルで体を洗って、お風呂に入ると自動的に心拍を測定し、その方に合わせた水の強さだけでなく映像によって心も洗う」と紹介。万博会場では、入浴体験を人数限定で実施する。
ロート製薬は「ミライのアイケア」と「ミライの再生医療」のゾーンコンセプトを伝え、展示ブースでは顔写真から目年齢を測定し目の健康をチェックする技術を披露。「未来の目薬やデバイスを使った技術革新に着目して幅広い形でお客様の悩みにアプローチを続けていきたい」と訴えた。
美容室専用ヘアケア製品メーカーのミルボンは、美容師の施術など「リアルなコミュニケーション」と髪や肌のデータなどの「デジタル」を組み合わせた美容と健康のインフラ「ミライのビューティープラットフォーム」について解説。万博会場では「ミライの美容室」体験を表現するとした。
森永乳業は、2050年には全人類がビフィズス菌を摂取し腸から進化したスーパーヒューマンになっていると仮定。「ビフィズス菌の未来の効果を最新技術などで複数体験できるブース展示を行う」と説明した。展示ブースでは、腸の音でビフィズス菌を発射し腸内環境を良くしていく体験を実施した。
SBIホールディングスは、グループが出資した先進医療ベンチャー企業等の技術を結集させ、「何歳になっても元気に過ごせる未来の実現」がテーマの「街のネオホスピタル」を出展すると発表。「AIを用いた身体データ」や「ドローンで薬を運ぶ」など、2050年の診療室を模したブース展示を行うとした。
エア・ウォーターは「リビング、キッチン、ウィンドウ」の三つのゾーンで構成された未来の暮らしを体験できる「NEOライフスタイル体験LDK」を公開。キッチンでは「どういう気分で食べたいのかを選ぶと自動的に食材が選ばれて、あなたに合った未来の食事が出てくる」と紹介。「ミライの食と文化」エリアではミックスドリンクを提供するとした。
同パビリオンのアンバサダーであるアン ミカさんは発表を聞いて、「全部ポジティブな可能性を感じることばかりで、ここに来てみんなで応援して、生きる希望になるなとすごく感じた」と感想を述べた。
横山市長は「未来にわたってみんなで元気になっていく。こういう日本に結び付けられたらいいなと思った。万博を楽しみにしている」とコメント。吉村知事は「皆さん、いのち輝く未来社会って何だろうっていうのを追求されてて。このパビリオンに早く行ってみたい」と期待を寄せた。