カルチャー

犬を飼う第一選択肢を保護犬に! “保護犬をブランド化”する試み

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 さまざまな事情から、新しい飼い主との出会いを待っている「保護犬」。その存在を知る人は多くなりつつも、「かわいそう」「人に懐かない」「暗い」「怖い」「汚い」などのイメージを持たれ、「中古品」と表現する人もいるという。

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 そんな保護犬のネガティブイメージを打ち壊すべく登場したのが、動物愛護団体「保護わん」(一般社団法人 保護犬のわんこ・東京)から生まれた、保護犬をモチーフとした衣料品や雑貨のブランド「wankot®︎」シリーズ。保護犬の問題を前向きで明るいイメージで子どもたちを主とする社会に伝えてきた「保護わん」。幸せになったクールで元気、かわいい保護犬(元保護犬)たちの存在を知ってもらい、保護犬や動物へ関心を向けたり、命の大切さを知ることで「安易に犬を飼(買)ったり、無責任に捨てたりしてはいけない」という価値観を持ってほしいという願いで活動している。商品の売り上げの一部は、保護わんの活動資金に充てられている。グッズは当面、SUZURIでの受注生産の形態で販売する。

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保護犬の存在を知る人が増えても、保護された犬に対しての引き取り手が圧倒的に少ないのが現状。「犬を家族に迎えよう」と思った時に、「保護犬」の存在が当たり前の選択肢にできるようにするのが、保護わんの目標だ。

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「保護わん」は、「犬を飼う第一選択肢を保護犬に!」をメッセージに、保護犬の里親約900人と仲間が集まった団体(インスタグラムのフォロワーは1.5万人)。これまで保護犬の「写真集」や「かるた」の製作などを通し、保護犬を知ってもらうためのプロジェクトを行ってきた。その活動は、全国の教育現場や図書館にも広がり、評価を得ている。現在は、文部科学省と環境省の後援を得て、全国47都道府県の1万5000カ所以上の小中学校、高校、特別支援学校、少年院などへ保護犬啓発ポスターの掲示を行なうほか、保護犬の啓発の映画『吾輩は保護犬である』を製作中。