昔の装飾品というのは博物館でよく見かけるが、実際に当時の“おしゃれ”の感覚に思いをはせてみるには、もう少し予備知識がいるかもしれない。国際文化学園(東京)美容考古学研究所では、縄文時代の土偶、古墳時代の埴輪(はにわ)や、近現代の写真、映画にいたるまで、さまざまな素材を参考に研究して発表する、「第1回美容考古学フォーラム」を10月27日に開催する。
同研究所では2019年の発足以来、土偶、埴輪のヘアメイクから縄文、弥生、古墳時代の美容を研究、歴史的遺物から当時の髪型や化粧を類推して再現する活動を行ってきた。髪型、化粧、装身具などの理美容文化を考古学的に考察し、理美容技術でそれぞれの時代のヘアメイクファッションを再現するという試みだ。
フォーラム1回目のテーマは「貝輪(貝製ブレスレット)から考える縄文人のおしゃれ」。縄文時代の人々は、いろいろなアクセサリーを身につけていた。素材は粘土を焼いたもの、石、木や植物の繊維、骨や角、動物の牙や歯、貝などで、身の回りにあった自然素材を巧みに利用していたといわれている。腕飾り(ブレスレット)の素材には、イノシシの牙、粘土を焼いたもの、植物の繊維なども使われていたが、主な材料は貝だったという。遺跡から出土した貝輪を元に、縄文人たちの感性やこだわりとは一体どのようなものだったのか、一緒に考えるフォーラムだ。参加費は2500円。
フォーラムは17時~18時30分、会場は国際文化理容美容専門学校渋谷校1号館4Fホール (渋谷区神泉町2-2)。参加希望者は、国際文化学園 美容考古学研究所主任研究員 篠原博昭氏、電話090-2640-5597、メールshinohara@kokusaibunka.ac.jp、または国際文化学園 美容考古学研究所のFacebookページで連絡を。