カルチャー

医学雑誌から文芸誌まで 森鴎外記念館でコレクション展を開催

 紙の本が華やかなりし時代、同人誌は人々の熱意がページの間からこぼれ出てくるような活力を持っていた。東京の文京区立森鴎外記念館は7月5日(日)~9月30日(水)まで、コレクション展「鴎外、雑誌をつくる。」を開催し、鴎外が手がけて言論の拠点となった全9種の雑誌を紹介する。

 日本の雑誌発行は幕末に始まり、明治に入ると政治、経済、風刺、医学、文学とさまざまな分野の雑誌が誕生した。当時は志を同じくする者が集ってつくる同人誌が中心。1888年に留学先のドイツから帰国した鴎外は、翌年、「東京医事新誌」の主筆となり、並行して医学者と共に「衛生新誌」と、国文学者や弟妹らと結成した文学結社・新声社で「しがらみ草紙」を創刊している。その後も医学雑誌「医事新論」「衛生療病志」「公衆医事」、文芸誌「めさまし草」「芸文」「万年草」を世に送り出した。

 コレクション展では、鴎外の言論の拠点となったこれらの雑誌から、後に陸軍軍医総監となり、文学者としても名を残した鴎外の原点、そして当時の医学界、文学界の一場面を知ることができる。編集の様子が垣間見える書簡や校正紙、原稿、回想などと共に、鴎外がつくった雑誌をじっくりと観覧できる。

 期間中の休館日は、7月27日(月)・28日(火)、8月24日(月)・25日(火)、9月24日(木)・25日(金)。開館時間は10~18時(最終入館は閉館30分前まで)。7月9日(木)は9時から開館、8月1日(土)は20時閉館(最終入館は19時30分)。観覧料は一般300円、中学生以下は無料。