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坂本龍一さんの「ラスト・コンサート」を世界に向けて12月11日に配信 オンライン視聴のチケット発売中

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 坂本龍一さんが12月11日(日)に「ラスト・コンサート」―「Playing the Piano 2022」―を世界に向けて配信する。また、同日に全2回、ライブビューイングも109シネマズのプレミアムサウンドシアター「SAION」で開催される。

 私たちが同日に視聴するのは、前もって、1日に数曲ずつ、ていねいに収録された演奏とその映像を、十分な時間をかけて編集されたものだ。

 「ライブでコンサートをやりきる体力がない――。この様式での演奏を見ていただくのは、これが最後になるかもしれない」と坂本さんは語る。

 今回の演奏スタジオは、坂本さんが「日本でいちばんいいスタジオ」というほどの折り紙つきの東京・渋谷のNHK放送センターの509スタジオ。

 そして、これを機会に、主要メンバーをニューヨークから招集した映画製作チームが結成され、単に配信映像をつくるためだけでなく、のちに別に編集される予定の「コンサート映画」のためにも、「演奏する坂本龍一」を丹念に撮影している。

 配信は12月11日(日)の12時、18時、24時からと、12日(月)の6時から配信される。一枚のチケットで各配信時間に視聴できる。ライブビューイングは12月11日の12時と18時から、109シネマズグランベリーパーク・プレミアムサウンドシアター「SAION」(東京都町田市)で開催される。各回限定214席。

 配信チケットは12月12日(月)5時59分まで発売中。価格は日本国内が税込みで4,000円。海外が30米ドル。配信国・地域は:ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ポーランド、イギリス、台湾、韓国、香港、マカオ、シンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカ、ブラジル、カナダ、オーストリア、ベルギー。中国本土については、同国の配信プラットフォームと最終調整中だという。

 ライブビューイングチケットは通常席が全席指定で4,500円(税込み)、エグゼクティブシートが全席指定で5,200円(同)。なお、ライブビューイングチケット購入者には、配信ライブを2,000円(同)で買うことができるクーポンが発行される。 配信およびライブビューイングのチケット購入および詳細はRyuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022 まで。

 坂本龍一さんは1952年、東京に生まれた。78年に『千のナイフ』でソロデビュー。同年、「イエロー・マジック・オーケストラ」の結成に参加。83年の「散開」後も多方面で活躍。映画の世界では、出演し音楽も手がけた「戦場のメリークリスマス」で英国アカデミー賞、「ラストエンペラー」の音楽ではアカデミーオリジナル音楽作曲賞、グラミー賞などを多数受賞。常に革新的なサウンドを追求する姿勢は世界的評価を得ている。

 2014年7月、中咽頭がんの罹患を発表したものの、音楽制作を継続。2021年には直腸がんの罹患を発表し、現在も闘病中。環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」の創設、また近年では「東北ユースオーケストラ」を設立し、被災地の子どもたちの音楽活動を支援している。90年よりニューヨーク在住。なお、ミュージシャンとして活躍中の坂本美雨さんは坂本龍一さんと矢野顕子さんの娘だ。