カルチャー

AIでビッグデータを効率的に分析 GfK Japan社長に聞く、新しいマーケティング手法

 新型コロナウイルスや緊迫する世界情勢の中、先行きを見通すことが困難な社会となっている。サプライチェーンの停滞やアメリカの金利上昇に伴う景気後退が囁かれる中、ビジネス環境においては、これまでの経験則に頼った経営ではなく、正確なデータに基づいた迅速な意思決定が、ますます必要になっている。
マーケティングリサーチを専門とする企業、ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(以下、GfK Japan)の藤林義晃代表取締役社長に話を聞いた。

-コロナ禍やロシアの動向など、世界は大きな変化を見せている。現状の企業を取り巻く環境をどのように見ているか。
「先を見通せないため、企業が計画を立てられない。難しいかじ取りを強いられている」

-海外と比較して、日本経済や消費動向に特徴はあるか。
「日本全体の市場では特別な違いはない。日本人が海外商品を受け入れるようになり、日々の生活では海外のサービスや商品に囲まれている。消費者は値段ではなく品質を重視して、グローバルに選択している。プレミアムな商品が選ばれる時代になった」

-大きな環境の変化や企業の置かれた状況で、今後どのような対策が必要になるか。
「コンテンツをいかにして製品に取り入れるか、コンテンツ自体が価値を生むかといったことが、本業に与える影響が大きくなっている。消費者が製品を通じて何を得たいかを考える必要がある」

-GfK Japanの事業展開は。
「GfKはドイツで80年以上前に、小売店の販売状況の調査事業から始まり、現在は世界50カ国で展開している。扱う商品データ数は増えたが、『データの信頼性』を最も重要視している。近年ではデータ提供にとどまらず、AI(人工知能)を活用したデータ分析に取り組んでいる。先行きが見通せないVUCA時代、企業はPDCAサイクルを高速で回す必要がある。当社はAIで分析したデータをリアルタイムで企業に提供している」

-GfK Japanが開発したマーケティング分析ツール『gfknewron』とは。
「『gfknewron(ジーエフケーニューロン)』はビッグデータから価値あるデータを選別し、AIのテクノロジーでスピード感をもって分析ができる。企業が生産性の高い活動をできるよう、消費者の動向を理解しながら市場データを分析し、業界に特化したコンサルティングサービスの実現を目指したい」

 様々な環境の変化で先行きが見通せない中、信頼できるデータ、プロによる分析、AIによる予測、これらを組み合わせた戦略的な意思決定が重要になる。経営者やマーケティング担当者は、自社のデータや経験則だけでなく、ビッグデータやAIの活用を検討してはいかがか。 【PR】