カルチャー

価格のないレストラン 食の感覚と価値を問う

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 ちまたにあふれる食の情報。外食でも、店が発信するアピールや食べた人の口コミを読み、値段のついたメニューブックを開けば、なんとなく“これくらい”という一皿を想像するし、実際食べれば“そういう”味わいを感じることが多いけれど、実は自分の味覚より情報に左右されているという実感もある。そこで、価格のないレストランで食べて、自分の感覚で支払いをするとしたら? そんな面白い試みがある。5月21、22日、6月25、26日の4日間、横浜・みなとみらいのhaishop cafe(ハイショップ カフェ)で、「感覚カフェ-自分の食の楽しみ方を見つける- by KITCHEN MANE」(Innovation Design・東京)が開催される。

コース提供後、参加者同士で感想を共有する会を開催
コース提供後、参加者同士で感想を共有する会を開催
塩や砂糖・ナッツ等を味わい、五感を考える一品からスタート
塩や砂糖・ナッツ等を味わい、五感を考える一品からスタート

 新型コロナウイルスにかかり、一時的に味覚と嗅覚を失ったシェフが、その実体験をもとに、すべての人と一緒に楽しめる食のあり方について考えるためのコース料理を作り、感想を語り合う会だ。食を楽しむための「感覚」をテーマにしたランチコースの価格は、食べ手が決めて支払う。材料費を除いた売上の全額を「ポスト・コロナ(新型感染症)社会に向けた福祉活動応援キャンペーン~それでもつながり続ける地域・社会をめざして~」へ寄付するという。各日8人定員で予約制。