カルチャー

「金継ぎ」の基礎から応用までを一冊に 色漆や金属粉の活用といった技法も解説

main

 ひびがはいってしまったお気に入りの食器。漆や金属粉などで修復する「金継ぎ」を自分の手で楽しむ人が増えている。破損を機に、これを応用して新しいデザインを考えるなど、ただの修復を越えた面白さの発見もある。この金継ぎの技法の基礎から、器の素材やうわぐすり、破損の状況に応じた修復のさまざまな技術や装飾のアイデアを解説した『金継ぎの技法書』(工藤かおる著、誠文堂新光社・東京、税込み2,970円)が8月5日に発売される。

SP初-p40-85.indd

 壊れやすいカップの持ち手や急須のふたにはダボ(芯)を入れたり、より大きな欠損には麻布を使ったりという技法に加え、色漆や金属粉の応用的な活用の仕方などを網羅している。こうした応用的な内容まで触れた本はほかにはなく、漆や木工、修復などの仕事に携わる人の参考としてはもちろん、基礎もしっかり解説しているので入門者にもおすすめだ。