カルチャー

身近な戦跡めぐり 世田谷区の歴史散歩で平和を考える

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戦跡で当時の状況を説明する東海林さん(2021年)

 過去の戦争はあらゆる意味で遠く、本を読んでもなかなか実感がわかない。でも案外身近なところにその爪痕は残っている。そこで、地域に残された戦争の爪痕に触れながらこれからの平和を考えるオンラインフィールドワークを、パルシステム東京(東京)が10月22日午前10時から開催する。東京歴史教育者協議会の東海林次男会長を講師に迎え、旧陸軍の戦争遺跡を多く残す世田谷区をめぐる。

当時の梁や柱を残すパルシステム東京池尻センター©2021Google map
当時の梁や柱を残すパルシステム東京池尻センター©2021Google map

 世田谷区には、日清・日露戦争時代の1890年代に旧陸軍の宿舎や演習場などの施設が多数建設された。フィールドワークでは、これらの戦争遺跡をめぐるほか、陸軍演習場跡地にある世田谷公園内の平和資料館で、昭和女子大学の学生が企画展示「被爆者の足跡」を説明する。

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 主催するパルシステムの東京池尻センターも、戦前の陸軍馬の飼料用倉庫だった建物を転用しており、当日はセンター内の当時のままのはりや柱も見学する。平和な日常に残された戦いの歴史に目を向け、世界の現状とこれからの未来を考える機会だ。参加費は無料。定員100人