カルチャー

心地よく生きるための「逃げ方」の指南書 韓国発エッセー『私は逃げるとき、いちばん勇敢な顔になる』

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 喜びに満ちた順風満帆な毎日より、失望や葛藤を繰り返す普通の毎日を感じる人の方が、もしかしたら多いかもしれない。Gakken(東京)から、『私は逃げるとき、いちばん勇敢な顔になる』(税込み1,595円)が刊行された。著者は、韓国で数々のベストセラーを生み出してきた編集者のユン・ウル氏。知らぬ間にとらわれている「〇〇しなくてはならない」「我慢が必要」「自分はこうあるべき」という思いを手放し、心地よい日常へと逃げる方法を、著者の経験や小説・哲学から語るエッセー。

キム・スヒョンによるキュートなイラストと、心に刺さるメッセージ。
キム・スヒョンによるキュートなイラストと、心に刺さるメッセージ。

 仕事や家庭、人間関係、夢、恋愛などで「幸せではない」と感じる人に対し、著者が提案するのは耐えることでも、闘うことでもなく「逃げること」。逃げることはあきらめでも卑怯でもない。人生という海で、自分のものではない波を見送ること。そして自分の波が来たらすかさずそれに乗り、望む方向へとまっすぐ進む勇気ある行動――。心地よく生きるために心を軽くするヒントを描き、2021年に韓国で話題を呼んだ『私は逃げるとき、いちばん勇敢な顔になる』待望の日本語版。

 同書のイラストを、エッセー作家のキム・スヒョン氏が担当。日本でも翻訳出版されたベストセラー、『私は私のままで生きることにした』『頑張りすぎずに、気楽に』(ともにワニブックス)の著者。訳は、朝鮮語・英語翻訳家の吉川南氏。

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 生きていると、大小さまざまな悩みはつきもの。悩んで自分がいやになってしまったら、自分が自分を好きでいられる生き方のヒントを探しに行こう。