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コロナで打撃を受けた新宿ゴールデン街を元気づけよう! 宇崎竜童らゆかりのアーティストが集う音楽祭を1月19日に開催

新宿ゴールデン街
新宿ゴールデン街

 昭和の風情を残す飲み屋街で、文化人、歌手、俳優らが集いサブカルチャーやアングラ芸術の発信地ともなってきた「新宿ゴールデン街」もコロナ下で打撃を受けた。

 そんな日本有数の飲み屋街を元気づけようと、外波山文明(とばやま・ぶんめい)新宿ゴールデン街商店街振興組合長が音楽祭の開催を提唱した。

 それに賛同した宇崎竜童、山崎ハコ、ギャランティーク和恵、原田喧太らが出演することになり、この街に足を運んだ文化人、歌手らがいた「昭和」という時代の輝き、伝説をひもときながら、一夜限りの「音楽祭」を開くことになった、

 来年1月19日(木)に紀伊國屋ホール(紀伊國屋書店新宿本店4階)で午後6時半、開演の予定で「新宿ゴールデン街音楽祭」の第一回目が行われる。カルチャーのるつぼ「新宿ゴールデン街」の魅力を、音楽とトークで彩るイベントとなる。

 チケットは全席指定で7,500円(税込み)。イベントワクワク制適用割引チケット価格は6,000円(同)。チケット詳細はサンライズチケットまで。問い合わせはサンライズプロモーション東京(0570-00-3337)へ。

 この音楽祭の提唱者で劇団椿組主宰、バー「クラクラ」のオーナーである外波山さんはいう。
 「『新宿ゴールデン街音楽祭』、そういえば有りそうで無かったなというのが、聞いた時の素直な感想だった。仲間がやっていた新宿ブルースナイトとか、音楽関係者がオーナーという店舗も多く、その店単位のライブとか、周年記念コンサートとかは何度も聞いているが、ゴールデン街を冠にしたコンサートはおそらく初めてではなかろうか」

 「昔から文化発信の酒場街として自他ともに自負していた街の人々が、一丸となり、これからも毎年開かれ、多くの参加者が集えるようになれば嬉しい限りだ」

 出演予定の宇崎竜童は1973年にダウン・タウン・ブギウギ・バンドを結成しデビュー。「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」など数々のヒット曲を生んだ。作曲家としても阿木燿子とのコンビで、山口百恵へ「横須賀ストーリー」、「プレイバックpart2」など多くの楽曲を提供。自身のライブのほか、映画・舞台音楽の制作、俳優などで幅広く活動中だ。

 山崎ハコは’75年、アルバム『飛・び・ま・す』でデビュー。そのパワフルな歌唱力と社会の底辺から世界を見つめるような歌詞で一躍話題を集めた。’81年には東映映画「青春の門」のイメージソング「織江の唄」がヒットした。

 ギャランティーク和恵は、2002年、渋谷「青い部屋」でオーディションを受け、活動をスタート。以降、一貫して「歌謡曲」を歌い続けている。その時代へのリスペクトと愛情に裏打ちされた歌唱と、現在の音楽シーンともシンクロする歌謡曲の持つ音楽性の高さを重視した選曲で、懐メロではない新しい歌謡曲の価値を生み出しながら歌い続けている。

 原田喧太は、桑名正博のバンドに16歳でギタリストとして参加。その後、吉川晃司、及川光博、山下久美子、Kinki Kids、デーモン閣下、大黒摩季などのツアーやレコーディングに参加してきた。

 新宿ゴールデン街とは、280軒以上の店舗が集まる飲み屋の集合体で、長い時間をかけて「酒場文化」を形作ってきた。第二次大戦後の1947年、闇市・売春地帯から始まったその街は、時代とともに移り変わってきた。昨今では外国人観光客が増えてきた。

 50年以上も継続している店もあれば、つい最近開店した店もある。それぞれの店のルールもあるし、色もあるという。