ロシアのウクライナ侵攻以降、原油価格をはじめ国際商品市況が急騰し、原油はもちろんのこと、食品などの多くを輸入に頼る日本は物価上昇の渦に巻き込まれた。多くの世代が本格的な物価上昇、インフレを体験するのは初めてと思われるが、消費者はどのように考えているのだろうか?
そうした中、くふうカンパニーグループで、チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」を運営するロコガイド(東京)は、「トクバイ」ユーザー4512人を対象に、物価高に関するアンケートを3月3日〜7日の期間で実施。それによると、生活に必要な保存できる商品のまとめ買いをしたいと思っていることがわかった。
総務省の発表によると、東京23区の2023年2月の消費者物価指数は昨年と比較すると3.3%上昇。また、帝国データバンクによると2023年4月には食料品・日用品4800品目以上が値上げを控えている。この状況下で、1年前に比べ支出が「とても増えた(2〜3割以上)」との回答が61.6%、「やや増えた(1割程度)」が31.1%で、モノの価格の上昇は9割超の人が支出増を感じるほどの状況にあることを示している。
物価高を感じている項目については、「食料品」が98.3%とほとんどの人が挙げ、「電気」も88.5%と非常に高い水準! 具体的な食料品で物価高を感じているかとの質問には、「たまご」との回答が92.4%で最も多く、次いで「油」が74.1%、「牛乳・乳製品」が57.7%となった。
一方、食費節約のために実践していることでは「買い物前にチラシをチェック」「おつとめ品や特売品を購入」「買い物前にクーポンをチェック」がトップ3に。ちょっとした工夫で家計の負担を減らそうとしている様子がうかがえる。「食料品」の価格上昇での防衛策としては「買い物前にチラシなどで特売品をチェックする」との回答が81.4%で目立ったほか、「お店で特売品・おつとめ品を選んで購入する」が70.4%、「買い物前にクーポンをチェックする」が64.4%となった。
2023年4月に食料品・日用品のさらなる値上げが控える中、実践したい/実践を強化したいことについてたずねたところ、「 “値上げ前セール” で安く購入したい」 「生活に必要な調味料や日持ちする保存食、よく飲む飲料などを値上げ前にまとめ買いしたい」など、値上げ前の買い置きを考えている人が、およそ7割に達した。