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加藤諒「“加藤諒が出ているなら、絶対面白い作品になる”と思ってもらえるのが夢」 ハマり役・舞台「パタリロ!」最新作が上演決定【インタビュー】

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 10歳のときにTV番組「あっぱれさんま大先生」でデビュー。その後は、俳優として映画や舞台、さらにはバラエティー番組でも活躍する加藤諒。数々の作品に出演し、若手実力派のバイプレーヤーとして注目されている。そんな加藤の“ハマり役”との呼び声が高い舞台「パタリロ!」の最新作、舞台「パタリロ!」~ファントム~が9月1日から上演される。加藤に本作への意気込みやこれまでの俳優人生について語ってもらった。

加藤諒 (C)エンタメOVO

-シリーズ4作目となる「ファントム」は、原作の中でも人気の高いストーリーですが、加藤さんからみてどんなところが魅力でしょうか。

 バンコランとマライヒ、ザカーリ、ミスターフーとの恋愛模様は魅力的で面白いと思います。ザカーリの執着心や、ミスターフーのちょっとしたミステリーが、僕はすごく面白いと思ったので、それらが舞台でどう表現されるのか、僕自身すごく楽しみです。

-シリーズを通して同じ役を演じ続けることで、芝居に変化はありましたか。

 初演のときはあまり余裕がありませんでしたが、だんだんと冷静に自分を見られるようになってきたと思います。ミーちゃん先生(原作者の魔夜峰央)が、初演のときから、「60パーセントの力でやってほしい」と言ってくださっていたのですが、それが(シリーズ3作目の)「霧のロンドンエアポート」でやっとできたように思います。お客さんに伝わる声の大きさが分かってきて、自分なりに力を抜いて演じることができました。

-座長としては、本作に対してどんな思いがありますか。

 前作「霧のロンドンエアポート」は、特に若いキャストが多かったので、お芝居で引っ張っていかないといけないという意識は強く持っていました。「パタリロ!」はコメディーなので、余計に先陣を切って「こういう世界観なんだ」というのを見せていかないといけないな、と。(魔夜メンズ役の)小沢道成さんや(歌姫役の)中村中ちゃんが、僕をサポートしてくださっていたので、今回も一緒に出演できるのがすごくうれしいです。

-前回は、若いキャストの人たちとはどのように交流をしていったのですか。

 みんな、ゲームが好きなんですよ。それで、稽古が終わった後、「今日は何時からゲームをしましょう」とみんなで決めて(笑)。音声通話をつなげながら、みんなで通信でゲームをしていました。それで距離が近くなれたように思います。新型コロナがあって、ご飯に行くこともできない状況だったので、ゲームは大切なツールでした。

-今回もまた、新しいキャストが出演しますね。

 皆さんとご一緒できるのをすごく楽しみにしていますが、特に(ヒューイット役の)丘山(晴己)さんと共演できることが楽しみなんです。初演のときに、ミーちゃん先生が「この舞台でブロードウェーに行きたい」とおっしゃっていたこともあり、ブロードウェーのステージを経験されている丘山さんが入ってくださることで、またみんなの士気が上がると思います。

-加藤さん自身のことについても聞かせてください。そもそも芸能界に入りたいと思ったきっかけは何だったのですか。

 ダンスを習っていたのですが、そのダンススタジオの先生から「あっぱれさんま大先生」のオーディションがあると聞いて、東京に遊びに行きたいという思いで応募しました。実はそのとき、オーディションに1度は落ちてしまったんですよ。ですが、収録に呼ばれて、そうしたらまさかのレギュラーになることができたので、両親も驚いていました(笑)。

-「俳優で生きていこう」と決めたきっかけは?

 14歳の時に『HINOKIO』という映画に出演させていただいたときです。そのときから役者をやりたいと強く思うようになりましたが、その後も学業を優先していたので、学校にはしっかりと通っていて…。それで、大学受験のときに親ともめたんです。僕は、唯一自分が続けられると思ったのがエンターテインメントの世界だったので、その世界で生きていきたいと親に伝えたのですが、親は食べていける保証はないから手に職をつけてほしいと。そうした話し合いの中で、(映像演劇学科がある)多摩美術大学を受験して落ちてしまったらもう諦めようとなったのですが、合格することができたので、今もこうして続けています。両親とは対立してしまったこともありましたが、今は一番のファンでいてくれていますし、家族の支えがなかったら続けてこられなかったと思うので感謝でいっぱいです。