カルチャー

必死に生きる女性たち その声をまとめたコロナ禍2年半のリアルな記録

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 コロナ前から格差の問題は深刻だったが、コロナ禍で貧困生活は一層その厳しさを増している。女性という立場も、まだまだ社会的に改善されない“弱者”としての不利益があり、それがこの2年半でさらに顕在化している。2020年から現在まで、必死に生きる女性たちを記録した『コロナと女性の貧困 2020-2022 サバイブする彼女たちの声を聞いた』(樋田敦子著、大和書房・東京、税込み1,760円)が発売された。

 渋谷のホームレス女性の事件、生理の貧困、生活保護を受ける大学生、炊き出しに並ぶ親子、非正規で働く女性、高学歴風俗嬢、貧困専業主婦、ヤングケアラーなど、この2年半に起きた事件や事象などを織り込みながら、コロナ禍で翻弄(ほんろう)され続けた女性の実情を映し出している。