カルチャー

フランスの文学とマンガを堪能 読書の秋にトークや対談

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 今年のノーベル文学賞を受賞したのは、フランスのアニー・エルノー氏。「読んだことない!」という人の関心が高まり、公共図書館の作品は軒並み貸し出し中だ。読書の秋、これを機にフランスの文学界を眺めてみるのも面白そうだ。フランス政府公式文化機関、アンスティチュ・フランセ関西(京都市)は、フランスの現代文学と、フランス語圏のマンガ、“バンド・デシネ”の祭典、「読書の秋2022」を11月20日まで開催している。京都・兵庫・大阪でトークや対談、ワークショップ、映画上映、サイン会などが開かれる。

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 コロナ禍の影響で、フランスから作家を招いて開催するのは3年ぶり。フランスで最も権威ある文学賞、ゴンクール賞最優秀新人賞を受賞したマイリス・ベスリーさんを迎え、小説『ベケット氏の最期の時間』の日本出版に際して、サイン会を行うほか、ベケットからフランス文学の大作家までインスピレーションを得た作家たち、そしてエグゾフィクションを書くプロセスをめぐっての講演が聞ける。

 また、フランスで活躍するスイス出身のジャーナリスト、モナ・ショレ氏と木村朗子氏の対談も。 文学と歴史における女性の表現について、フェミニズムやジェンダーの観点から語り合う。さらに、『ワイン知らず、マンガ知らず』の作者、エティエンヌ・ダボドー 氏と、酒造りや農家の米作りの現状を描いた『夏子の酒』の尾瀬あきら氏のトークショーもある。