SEIKO「時と日本文化プロジェクト」プレス発表会が9日、東京都内で行われ、歌舞伎俳優の市川團十郎白猿、市川ぼたん、市川新之助が出席した。
昨年11月、8代目市川新之助として初舞台を踏んだ新之助。その感想を聞かれると、「大変でした。でも本番よりも稽古の方が緊張しました」と答えた。
さらに、新之助が「『外郎売』の場合はプレッシャーがすごくあります」と明かすと、團十郎は「『外郎売』の芝居は、一人で延々とせりふをしゃべるので、重圧は相当なものがあります。彼はそういうことを言っているんじゃないかな」と補足。「通訳みたいになっていますね」と笑った。
姉のぼたんも、弟の芝居について「ハキハキとしていてすごいなと。稽古のときよりも、本番では何十倍も頼もしくなっていたので、本当にすてきだなと思いました」と語った。
「日本文化の魅力とは?」と問われぼたんは、「四季だったり、四季によって変わる食べ物。また旬の野菜を使った和食。あと、お着物だったりも日本文化なのかなと思います」と答えて報道陣をうならせた。
「歌舞伎の魅力とは?」と尋ねられた新之助は「僕にはちょっと難しいかな」と回答。團十郎から「すぐに戦線離脱しないで」といわれると、「立ち回りは昔から見ていて好きです」と笑顔を見せた。
また、新之助は「お父さんのような歌舞伎役者を目指したい?」という質問には、少し間を置いて「はい」と答えた。
具体的な夢を聞かれると、「うーん…ちょっと恥ずかしい」と言葉を濁し、團十郎に「ちょっとだけ言ったら?」と促されるも、「大丈夫」とそれ以上は語らなかった。
質疑応答で、改めて「将来の夢」を聞かれたぼたんは「『二月の勝者』で連続ドラマをやらせていただき、映画『DC がんばれ!スーパーペット』では声優もやらせていただいた。自分が頑張ろうと思えることにこれからもたくさん挑戦して、いろんな自分を出していけたらと思います」と語った。
一方、新之助は「恥ずかしいです」と夢を明かさず、記者から「歌舞伎役者ですよね?」と確認されると、「違います」と答えた。これには團十郎も「違うようですね。ちょっと後で家族会議をしてみます」と苦笑いだった。