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「2022年度 中小企業の企業間決済に関する調査」結果を発表 与信審査に課題、進まないキャッシュレス導入

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アメリカン・エキスプレス 「2022年度 中小企業の企業間決済に関する調査」

 

 アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.(東京都港区)はこのほど、「2022年度 中小企業の企業間決済に関する調査」の結果を発表した。

 企業間決済の課題では、約2人に1人が「与信審査」「貸し倒れや支払い遅延」に課題を感じていることが分かった。顧客に請求し支払いを受ける際の業務での課題は「新規取引先の与信審査」(54.1%)が最も多く、「売掛金の貸し倒れや支払い遅延」に関して課題を感じる人は半数近く(45.0%)に上った。

 一方で 取引先への支払いを行う際の業務では、「資金繰り」(55.6%)や「財務活動におけるキャッシュフロー」(53.0%)に課題を感じる人が多いことが分った。

 また、取引先から自社への支払い(過去1年間)のうち、支払い遅延が発生した案件の割合は平均4.6%だった。取引先から自社への支払い遅延があった案件のうち回収できた割合は平均78.4%となり、21.6%で代金が未回収だったという。回収ができた要因については、「営業担当者が連絡し交渉した」(67.6%)が最も多く、回収に際し経理だけでなく営業部門も回収業務に携わらざるを得ないということも明らかになった。

 企業間の決済方法については「銀行振込」が約9割で、「クレジットカード決済」を受け入れているのは6.2%のみだった。現在の決済方法を使う理由は「これまでの習慣があるから」「取引先の指定があるから」などが上位に上がったという。

 キャッシュレス推進協議会・福田好郎氏は「DX推進で今後は企業間決済でもキャッシュレスが拡大する。中小企業も慣習に囚われず、見直し検討を」とコメントしている。

 調査は6月3~5日にインターネットで行った。年間の売上規模が約1億円以上250億円未満の企業の経営者と従業員計600人(営業部門300人、経理部門300人)が対象。